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朝の一歩目で足の裏が痛いです……[足底腱膜炎][骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(43)]

No.5259 (2025年02月08日発行) P.34

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2025-02-10

最終更新日: 2025-02-05

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鑑別診断

▶足底には,踵骨から足の指の付け根にかけて,繊維状の腱が膜のように広がっています。これが足底腱膜です。足底腱膜は足底の縦方向のアーチを保持する役目を担っており,踵で着地して衝撃を吸収し,つま先で蹴り出すときのエネルギーに置き換えています。足底腱膜が硬くなっている場合や,オーバーユースにより足底腱膜に小さな断裂が起こり炎症が生じる疾患を足底腱膜炎と呼びます。長時間の立ち仕事や足に合わないシューズの使用,扁平足や外反母趾の方にも起こりやすい疾患で,「朝起きたときの一歩目が激痛」「走っていると踵の近くが痛くなる」が典型的な症状です。

外反母趾では,母趾内側に痛みが発生します。足底の母趾から小趾にかけての横アーチが崩れることで起こる疾患とされます。

▶3,4趾の間にしびれや痛みが発生している場合は,モートン病を考えます。ハイヒールを常用している方やつま先立ちでの作業が多い方で,足趾に向かう神経が圧迫されて神経障害が起きる病態です。

鑑別疾患:「朝の一歩目で足の裏が痛い」⇒足底腱膜炎,外反母趾,モートン病

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