編集: | 大井宏之(聖隷浜松病院手外科・マイクロサージャリーセンター長) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 212頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2025年09月01日 |
ISBN: | 978-4-7849-0511-9 |
版数: | 初版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
・手外科手術ノートシリーズ「part3:外傷以外の主要疾患治療編」では,外傷を除いた特に遭遇頻度の高い15の疾患を取り上げました。
・各疾患に精通したエキスパートが,現在行っている治療法を丁寧に紹介。豊富な画像やイラストで解剖・手技に関する理解を深めながら,有力な治療法を習得し,選択肢を増やすことができます。
・part1・2と同様,手技をシーンで切り分けたコンパクトな動画も多く掲載。達人の技と工夫を動画で追体験し,何度でも見直しながら自分のペースで習得できます。
・本書でしか学ぶことのできない,エキスパート独自のアプローチが満載の1冊。手外科を学びたいと考えるすべての医師におすすめします。
2024年11月にpart 1,そして2025年5月にpart 2を刊行した『手外科手術ノート』ですが,このたび最終巻となるpart 3を刊行することになりました。part 1は「基本手技スキルアップ編」,part 2は「代表的な骨折・外傷編」,そしてpart 3は「外傷以外の主要疾患治療編」としています。
手外科疾患の中には,若手の先生にとって難しかったり,遭遇する機会がほとんどなかったりするものもあります。そこで本書では,そうした疾患は扱わず,日常でよく遭遇する疾患を中心に取り上げました。
各疾患の執筆は,それぞれの分野に精通した先生にお願いし,内容は先生方の判断にお任せしています。どの疾患も,日々実際に行っている治療法をとても丁寧に解説して下さっています。part 1・2と同じように,執筆者の個性がよく表れていて,全体として独自性のある内容になっています。また,動画も多く収録しており,理解がより深まると思います。
中には,私自身が行っている治療法と違うものや,同じ治療法でもアプローチの仕方が異なるものもありますが,どれも否定せず,執筆者それぞれの考えを大切にしています。
本書で紹介するそれぞれの治療法は,あくまでも「現時点での選択肢のひとつ」です。もし治療法が1つに決まってしまえば,学会のように意見を交わす場の存在意義もなくなってしまうでしょう。若手医師には,まずは各疾患について,最低1つの治療法をしっかり身につけてもらいたいと思っています。
本書で紹介している治療法は,これまで上級医から教わったものと違う場合もあるかもしれません。しかし本書の治療法でも十分に良い結果が出ているので,有力な選択肢のひとつです。違いを意識しながら,本書を通して理解を深めて頂ければと思います。また,外傷以外の手外科疾患にふれる機会が少ない先生にとっても,本書が治療方針を考える上での一助になれば幸いです。
手外科の治療法は日々進化しています。今後も定期的に改訂版を出していけたら幸いです。最後に,本書の執筆にご協力頂いた先生方,そして出版に関わって下さったすべての方々に心より感謝申し上げます。
2025年7月
聖隷浜松病院手外科・マイクロサージャリーセンター長 大井宏之