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キーンベック病[私の治療]

No.5272 (2025年05月10日発行) P.40

面川庄平 (奈良県立医科大学整形外科教室手の外科学講座教授)

河村健二 (奈良県立医科大学整形外科教室/玉井進記念四肢外傷センター准教授)

登録日: 2025-05-13

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  • キーンベック病は,手根骨中枢列の中央に位置する月状骨の無腐性壊死である。月状骨血行不全の原因は不明だが,相対的橈骨長の増大に伴う月状骨への応力増大や月状骨骨髄内圧の上昇が病態として指摘されている。病期が進行すると月状骨は扁平分節化し,末期には変形性関節症を呈する。活動性の高い青壮年男性に多いが,高齢者でも発症する。

    ▶診断のポイント

    手関節の疼痛と腫脹,握力低下,可動域制限を呈する。手背中央の月状骨直上(橈尺骨茎状突起の中点)に圧痛が存在する。単純X線検査で,健側と比して月状骨の硬化像や扁平化を認める。MRI検査で,月状骨に輝度変化(T1,T2で低輝度)を呈する。

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