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私,骨粗鬆症でしょうか……②(腎機能障害あり)[骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(42)]

No.5257 (2025年01月25日発行) P.32

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2025-01-27

最終更新日: 2025-01-22

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鑑別診断

▶今回は第41回の続編で,腎機能障害がある患者への対応を考えていきます。

▶人間の骨格がもつ2つの大きな生理機能は,「体格の支持性を保つ」ことと「細胞外液のミネラル緩衝」です。前者が低下することを「骨粗鬆症」と,後者が低下することを「CKD-MBD(chronic kidney disease-mineral and bone disorder)」と呼びます。

▶腎機能障害がない場合には,腎臓で活性型ビタミンDが産生されることで腸管のカルシウム(Ca)吸収が亢進し血中Ca濃度を保ち,骨代謝回転を正常に保っています。

▶腎機能障害が進行すると活性型ビタミンDが低下するため,腸管Ca吸収が低下し血中Ca濃度も低下します。そして,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)の分泌刺激により骨代謝回転を亢進し,血中にCaを放出するミネラル緩衝が働きます。それにより「高回転型骨粗鬆症」が進行していきます。

WEBコンテンツ「骨粗鬆症治療薬の特徴と使いわけ」

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公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・整形外科 各1名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療体制の救急告示病院として救急患者を受け入れています。
又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。

●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問診療、訪問看護、訪問介護体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

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