お知らせ
膝が痛いんです……②［脛骨高原骨折］［骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─（4）］
鑑別診断
▶脛骨高原骨折は，交通事故などで直接膝をぶつけるパターンと，膝進展位で着地し長軸方向に圧がかかって受傷するパターンが挙げられ，病歴聴取が非常に重要です。ただし，高齢者の場合には，転倒など軽微な外傷でも骨折することがありますので注意しましょう。
▶膝蓋骨骨折は前のめりに転倒し膝をつくことで受傷します。膝蓋骨が地面と大腿骨に挟まれるのを想像して下さい。同じ受傷機転では後十字靭帯（posterior cruciate ligament ：PCL）付着部骨折（脛骨後方）も考慮します。膝が後方に落ち込まないように支えているのがPCLなので，膝前方からの力に対して，PCLが断裂したり付着部の剝離骨折が起きたりします。
▶大腿骨遠位部骨折は高齢者で多く，転倒や膝をひねる動作を契機に発生することが多いです。
鑑別疾患：「外傷後，膝が痛い」⇒脛骨高原骨折，膝蓋骨骨折，大腿骨遠位部骨折，ACL損傷，PCL付着部骨折
