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SECTION 4:実際に患者さんと接するときのポイント

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  • 43 患者さんとの接し方

    ×この対応はダメ

    若い医師に対し院内ご意見箱に届いたクレームレターで多いものを拾い上げて,その内容と対処につき説明する。

    クレーム①「A医師はコンピュータの画面ばかり見ていて,こちらの顔を見て説明しない」

    クレーム②「B医師はインフォームドコンセントの時間に30分遅れた」

    ○こう対処しよう

    <指導・対処法①>

    これは若手の医師に限らず,オーダリングを含めPC診察全盛時代ではある程度仕方のないことである。対処の1つとして,忙しくても前の患者さんのオーダリングをしている最中に次の患者さんを呼び込まないことが挙げられる。患者さんは初めて会う医師には期待と不安を抱いているので,第一印象は非常に大事である。長時間待って診察室に呼び入れられて初めにPC画面を見ながら入力している医師が目に入ると,当然印象が悪い。その後いくら患者さんを見て説明しても,初めの印象が後を引くのでやはりPC画面を見ているイメージとなる。患者さんを呼び入れるときは前の患者さんのオーダリングなどを終わってからとし,初めに目を見て自らの氏名などを名乗り,話をすることが重要と考えられる。

    <指導・対処法②>

    これもよくあるクレームだ。原則的に医師は忙しく,「約束の時間を過ぎても,遅れた理由が手術だから許される」といった甘えが特に若手医師には多い。社会人として時間を守ることは当然の義務である。しかし時間通りに検査,手術が終わるとは限らず,もちろん救急入院も若手医師には多いので時間に遅れることも多い。まず指導するのは,インフォームドコンセントなどの約束の時間に遅れた場合はその場で謝罪することである。遅れそうな場合は,誰かに院内電話などで手術時間が遅れている旨を連絡し,患者家族に伝えてもらうように指導している。ちなみにインフォームドコンセントでは,手術時間などの説明をする場合幅を持って時間を説明する。たとえば約2時間と説明すれば2時間を過ぎると患者家族は心配し,クレームのもとになる。平均2時間だが解剖などは人により異なるので場合によっては4時間くらい掛かる場合もある,と最大掛かる時間も付け加えて説明する。

    西野雅巳(独立行政法人労働者健康福祉機構 大阪労災病院 副院長/循環器内科部長)

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