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スポーツ医学実践ナビ スポーツ外傷・障害の予防とその対応

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編著: 武藤芳照(東京大学大学院教授)
判型: B5判
頁数: 392頁
装丁: 単色
発行日: 2009年08月01日
ISBN: 978-4-7849-6119-1
版数: 第1版
付録: -

第34回日本整形外科スポーツ医学会学術集会で行われた講演をもとに、最新の情報を加え、スポーツの障害予防・外傷への対応を数多くの写真・図表等を用いてわかりやすく解説します。スポーツ選手・愛好家にかかわる整形外科医、学校医、PT、アスレチックトレーナー、運動健康指導士の方々の活動を網羅しました。スポーツ医学の醍醐味はこの1冊でわかります。スポーツにより生じた外傷や障害には、適切な対応を!

目次

総 論
1 スポーツ医学のめざすもの─スポーツ外傷・障害の予防への対応─
2 スポーツ医学の現場とは
1. 病院のスポーツ医学外来
2. 開業医とスポーツ医学外来
3. チームドクター
4. 学校医から見た運動器検診の重要性
5. 医師との連携:トレーナーの立場から
3 スポーツ現場での医療行為の現状と課題
各 論
1 スポーツ外傷・障害のメカニズムと予防のポイント
1. 学校プールでの飛び込みと頸椎損傷
2. 中高年の前十字靱帯損傷の治療
3. 女性の事例
4. 一流体操選手における肩関節傷害
5. 実業団の事例
6. 障害者スポーツの事例から
2 競技種目などとスポーツ医の関わり
1. アメリカンフットボール
2. 水 泳
3. 野 球
4. ラグビー
5. アイスホッケー
6. 剣 道
7. 相 撲
8. 柔 道
9. 競技スキー
10. テニス
11. 舞台芸術
12. 陸上競技
3 スポーツ外傷・障害の診療最前線
1. 超音波装置を用いたスポーツ外傷・障害の診断
2. 頸部の外傷・障害
3. 手のスポーツ外傷・障害
4. 膝の外傷・障害
5. サッカーによる外傷・障害
6. 疲労骨折
7. スポーツ障害としての腰痛
8. 骨代謝疾患とスポーツ傷害
4 スポーツ外傷・障害のリハビリテーションと再発予防
1. 競技復帰のためのリハビリテーショントレーニング
2. PNF(固有受容性神経筋促通手技)
3. 指導者・保護者への対応のコツと注意
4. スポーツの施設・用具・競技ルールからみた傷害予防
5-i. スポーツクリニックの運営システム事例
5-ii. スポーツクリニックの運営システム事例
5 スポーツ医学の連携分野
1. メタボリックシンドローム解消に役立つ実践運動生理学
2. スポーツ外傷・障害の診療に役立つ実践スポーツバイオメカニクス
3. ドーピング防止活動と医薬品の処方
4. 医師のためのスポーツ法の基礎
6 資 料
1. ストレッチング・テーピング・アイシングの指導のコツと注意
2. Q&A
3. 参考図書・雑誌(国内外),Webサイト
Column
忘れられないスポーツ外傷・障害の事例(1)
学校での運動器検診
忘れられないスポーツ外傷・障害の事例(2)
忘れられないスポーツ外傷・障害の事例(3)
障害児の運動器・スポーツ障害の現状
少年野球の指導者と保護者
忘れられないスポーツ外傷・障害の事例(4)
医療界と教育界の連携─特にスポーツ医学─
忘れられないスポーツ外傷・障害の事例(5)
「後ろ向き歩行」の功と罪

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序文

東京大学大学院教授 武藤芳照

平成20(2008)年7月4日(金)、5日(土)の2日間、歴史と伝統のある日本整形外科スポーツ医学会の第34回学術集会の開催を無事に終え、その成果物として本書を発刊することができることを大変うれしく、また誇りに思っています。ご指導・ご支援・ご協力下さった全国の数多くの方々に改めて厚く御礼申し上げます。
もともと著者は、水泳活動を通じてスポーツ医学を志して整形外科を選択し、昭和50(1975)年に大学を卒業した後、昭和51(1976)年の第2回本学会(当時「研究会」)に初めて参加して以来、本学会を通して、整形外科スポーツ医学の分野の多くの先輩から大変多くのことを学んできました。個人的なことではありますが、たまたま本学会の歴史と私の医師としての歴史とが重なることもあり、本学会には特別な愛着を持っております。その学術集会の会長を務めさせて頂いたことは、この上ない光栄と誇りに思っています。
会期3年前の平成17(2005)年9月より、長年スポーツ医学の臨床、教育、研究、実践活動等を共にしてきた仲間たちに参集してもらい、表1の企画・準備委員会を発足し、種々議論・検討をしつつ、順次作業を進めて参りました。



まず、学会のメイン・テーマを「スポーツ外傷・障害のメカニズムと予防」と決め、基本理念を次のように決定いたしました。
1. 2006年の沖縄、2007年の札幌と、日本関節鏡学会および日本膝関節学会との三学会合同の開催が続いたが、2008年は、2005年およびそれ以前と同様に、日本整形外科スポーツ医学会単独開催の学術集会とする。
2. 運動器の専門家としての整形外科医の立場を基礎にして、スポーツ医学の学際性、総合性、人間性を主体とした、明るく楽しく実りある学術集会とする。
3. 卒後10年未満の若い整形外科医が興味・関心を持つ内容およびその世代への教育的なプログラムを工夫する。
4. 整形外科スポーツ医学研究会以来の本学会の長い歴史で培われた学術的・社会的実績を振り返りつつ、新たな課題を見出す、いわば「温故知新」の啓発的内容を組み入れる。
5. 北京五輪の開催年であることを意識して、元五輪選手、コーチ、トレーナー、栄養士、ジャーナリスト等、スポーツに関わる多彩な人々の協力を得て、競技スポーツの発展に資する討議がなされるように配慮する。
6. 健康増進、介護予防への応用等、治療医学にとどまらず、予防医学にもスポーツ医学が貢献できることを示す。
その基本理念に即して、パネルディスカッション2、シンポジウム5、ハンズオンセミナー1、教育講演13を組み立て、いずれも会長による指名演題とさせて頂きました。一般演題はすべてポスター発表とし、顔と顔とを合わせての率直な討議を主体とし、本学術集会としては、初めて「プログラム委員」を設定して、一般演題の評価をして頂き、かつ「最優秀賞」「優秀賞」を設定する方式といたしました。
また、2名の「評価委員」をお願いし、本学術集会の企画・準備・運営・会場設営等につき公正、客観的な立場で評価して頂き、その内容を理事会、次期会長、次々期会長、事務局等にご提示頂くとともに、プログラム中で良い講演・発表等を選抜して頂き、機関誌『日本整形外科スポーツ医学会雑誌』編集委員会に、編集企画内容として、ご推薦、ご提案頂くことを依頼いたしました。さらに、3名の「顧問」の先生には、大所高所の立場から、学術集会全体へのご指導、ご助言を頂くように、お願いをいたしました。
顧問のおひとりで日本の整形外科学の重鎮、敬愛する杉岡洋一先生にはご多忙の中、学術集会当日ご参加頂き、本書の「発刊によせて」をご寄稿頂きましたことは、真に有難いことと感謝申し上げます。
本学術集会の企画立案にあたっては、長年関わってきた水泳にちなんで、標語を「SWIM Congress」とし、Scientific学術的で、Warm温かで、Interesting面白く、Memorable心に残る学術集会となるよう若干の配慮・工夫をいたしました。
まず、全体のテーマカラーを決め、メインカラーを青(ターコイズブルー)、サブカラーをオレンジ(マリーゴールド)とし、ポスター、ホームページ、スタッフポロシャツ等に反映させました。また、学会グッズは、特製洋菓子(フィナンシェ)とエコバッグとし、書籍展示には、役員および評議員の先生方のご協力を得て、「推薦図書」を決め、それらを基にさらに資料収集、整理をして、本書巻末資料に反映させました。
参加者の服装は、夏の暑い時期でもあり、環境保護の立場から、原則として軽装をお願いし、会場全体が親しみやすい雰囲気になるようにいたしました。ランチョンセミナーのお弁当についても、短時間で食べやすく健康に配慮し廃棄しやすい形と中身を工夫して、SHEランチ(Simple、Healthy、Eco)として統一させて頂きました。
一方、学術集会の翌日の7月6日(日)には、市民公開講座「動ける幸せ、人生を明るく楽しくたくましく ─ スポーツ医学のめざすもの ─」を、「運動器の10年」日本委員会をはじめ多くの団体・機関・企業のご支援ご協力の下、企画・準備をし、オリンピックとパラリンピックのメダリストが同じテーブルに着いて議論するという形態から、スポーツ医学が幅広くかつ深く、社会と強い結びつきを持っていることが示されたことと存じます。
本学術集会を通して、スポーツ医学の世界は結構面白い、と1人でも多くの参加者の方に感じて頂き、また、この場で、新たな出会いが生まれ、またこれまでの交流がさらに深まる機会になったのであれば、望外の喜びです。
学術集会を終えて1年余りで、本書が完成したのは、当日ご講演、発表等の労を取って頂いた上に、短期間で執筆をして頂いた先生方のご支援とご協力の賜物であります。貴重なデータ、提言、経験、そして次代に伝えるべき多くの物語りが随所にちりばめられ、スポーツ医学の幅広さと深さ、多様さ、面白さがきらめいています。
航海では、進むべき道を指し示してくれる案内人(ナビゲーター)が必要です。整形外科の立場から、これからのスポーツ医学の進むべき道はいずこにあるかを知るために、本書がいささかでも役立てば幸いです。

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