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腰が痛くて動けないんです……②[脊椎破裂骨折][骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(2)]

No.5165 (2023年04月22日発行) P.32

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2023-04-21

最終更新日: 2023-04-19

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鑑別診断

▶高所転落に代表される高エネルギー外傷による腰痛の鑑別としては,脊椎破裂骨折と不安定型骨盤骨折を見逃さないようにしましょう。破裂骨折は椎体後壁の骨折を伴う椎体骨折のことです。3-column theory(椎体前方,椎体後方,椎弓より後方の3パートの内2つ以上に骨折があると不安定骨折と判断する)で,椎体骨折の安定性を考えることが大切です。後壁の骨折を見つけるためには,CTを活用するとよいでしょう。

▶骨盤骨折に関しては,前方成分・後方成分の両方に骨折があるものは不安定骨折と判断します。特に後方成分については,仙骨や第5腰椎横突起の骨折を見逃すこともしばしばありますので注意深く画像所見を読影しましょう。

▶腰椎横突起には大腰筋や腰方形筋が付着しており,強い外力により筋肉が無理に捻られると横突起が骨折することがあります(腰椎横突起骨折)。

鑑別疾患:「高エネルギー外傷で腰痛」⇒脊椎破裂骨折,不安定型骨盤骨折,腰椎横突起骨折

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公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・整形外科 各1名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療体制の救急告示病院として救急患者を受け入れています。
又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。

●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問診療、訪問看護、訪問介護体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

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