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学童期運動器検診と子どもロコモへの対応は?

No.4928 (2018年10月06日発行) P.57

藤野圭司 (藤野整形外科医院院長)

新井貞男 (あらい整形外科院長/日本臨床整形外科学会理事長)

登録日: 2018-10-08

最終更新日: 2018-10-02

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  • 学童期運動器検診と子どもロコモについてご教示下さい。日本臨床整形外科学会・新井貞男先生にお願いします。

    【質問者】

    藤野圭司 藤野整形外科医院院長


    【回答】

    【早期に見つけ出し運動を啓発していくことが重要】

    近年,運動をやりすぎる子と運動をしない子の運動器の2極化が問題となり,2016年度から運動器検診が始まりました。運動器検診の目的は,①発育性股関節形成不全などの隠れた運動器疾患を見つけること,②運動のしすぎによる障害を見つけ出すこと,③いわゆる身体の硬い児「子どもロコモ」を見つけ出し,ストレッチや運動を指導し,増えているケガや骨折を予防すること,の3点です。

    ところで,「子どもロコモ」という言葉はどこから出たのでしょうか。2007年に,日本整形外科学会から高齢者を対象としたロコモティブシンドローム(略してロコモ)が提唱されました。ロコモの概念を進めているうちに,子どもたちにも身体に異変が生じており,しゃがめない,バンザイができない,体前屈できない,すぐ骨折するなどの運動器機能の低下が起きているとの指摘がありました。このように身体が硬い・バランスが悪いなど,運動器機能が低下した状態を「子どもロコモ」と呼び,啓発活動を行うようになったのが端緒です。

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