株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

旧日本軍の部隊動向などの調査法

No.4713 (2014年08月23日発行) P.65

係 (質疑応答)

登録日: 2014-08-23

最終更新日: 2016-10-18

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【Q】

No. 4708(2014/07/19)に「砲兵の配属地」の質疑があったが,第二次世界大戦時の旧日本軍の各部隊が配置された場所や移動状況などを遺族や一般人が調べるにはどのような方法があるか。(兵庫県 K)

【A】

旧日本軍(陸海軍)の部隊配置などについては,戦時中は軍事機密とされていて公表されることはなかった。敗戦時には関係資料の焼却や処分も行われたが,戦後,従軍者の体験や調査に基づく戦史や回想などが様々な書籍や研究書として数多く出版刊行されたので,それらによって各部隊の配置先や移動の状況などが判明する場合もある。
総合的な調査対象先としては,防衛省の防衛研究所戦史研究センター(東京都目黒区中目黒2-2-1,TEL 03-3713-2469)がある。ただし,終戦後70年弱を経過しているため,担当者の交替などにより当時の詳細については対応しかねる場合も想定されることに留意されたい。
個人の軍歴などについては4708号でも述べられているが,厚生労働省社会・援護局が戦後の復員業務を行った復員庁(旧陸軍省,旧海軍省を改組・統合したもの)を引き継いでおり,本籍地(当時)など必要事項がわかれば対応できるという(記録自体は都道府県市町村の所轄になる)。また,同省管轄の昭和館や東京の靖国神社内の靖国偕行文庫に資料があり,各自治体の図書館などにも資料が収蔵されている場合もある。このほかについては,4708号回答者である熊谷直氏などのような戦史や軍事研究を行っている個人に直接依頼・照会する形となる。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連求人情報

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top