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新千円札の肖像、どう思いますか?【聞かせてください! 現場のホンネ】(94)

No.4964 (2019年06月15日発行) P.62

登録日: 2019-06-16

最終更新日: 2019-06-11

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2024年をメドに紙幣のデザインが一新されます。新千円札の肖像には、細菌学者の北里柴三郎の採用が決まりました。5月の読者アンケートでは、新千円札への受け止めについてお尋ねしました。

やはり一番多かったのは、近代日本医学を切り拓いた偉人が採用されたことへの喜びと歓迎のコメント。北里の指導を受けていた野口英世が現・千円札を飾っていることから「もっと早く北里が選ばれるべきだった」との声も複数ありました。

◯同じ細菌学・免疫学を専攻しておりますので大変嬉しいです。(内科/研究医)
◯日本国内だけでなく世界的にも著名な医学者であり、納得できる人選。(内科/勤務医)
◯野口英世の恩師なので選ばれるのが遅すぎたぐらい。(薬剤師)
◯医学を含め、我が国の自然科学領域の研究の衰退が叫ばれる中、子供たちがこの分野に興味を持ってくれればありがたい。(内科/開業医)
◯政治家が選ばれるよりずっと良いと思います。黒いイメージが一切ない。(精神神経科/勤務医)

一方で、肖像や人選についてはこんな意見も。

◯ 人選は好ましいが肖像がやや地味。誰もが顔を知っている人であるべき。(内科/勤務医)
◯ 北里大学が宣伝に使っています。商業利用される人物は好ましくないと思います。(勤務医)

千円札の肖像には、2代続けて医学・医療界の人物が選ばれています。次も医学者が選ばれるとは限りませんが、アンケートでは北里の次に相応しい人物についてもお尋ねしました。最も多くの支持を集めたのは、ノーベル生理学・医学賞受賞者の面々でした。

本庶 佑(2018年受賞)
基礎研究を重ねて画期的な薬を生み出した。(薬剤師)

山中伸弥(2012年受賞)
革新的研究でノーベル賞を獲得した存命者が肖像を飾るのがとても良い。(精神神経科/勤務医)
再生医療の道を大きく切り拓いた。(医療事務)

大村 智(2015年受賞)
世界と日本の感染症対策に果たした貢献はとてつもなく大きい。(内科/勤務医)

利根川進(1987年受賞)
日本人初の生理学・医学賞受賞者。(製薬企業勤務)

北里と同じくノーベル賞を“逃した”と言われる病理学の巨星を推す声も多く見受けられました。

山極勝三郎
人工癌研究のパイオニアであり、ノーベル賞級の業績を遺した。(内科/勤務医)
彼の信念と粘り強さを見習いたい。(内科/勤務医)

日本医学の黎明期の偉人では、特にこの4人に票が集まりました。

杉田玄白と前野良沢
日本の西洋医学の基礎を作った。(内科/勤務医)
「解体新書」で認知度が高い。(法医学)

緒方洪庵
医学教育の礎を作った。(整形外科/開業医)
日本近代医学の「祖」だと思う。(医療サービス)

華岡青洲
全身麻酔の祖だから。(勤務医)

明治~昭和初期の人物では、以下の2人を推す声が多く寄せられました。現代まで含めれば、人間ドックの導入や「生活習慣病」の提唱で知られる日野原重明を推す声も複数みられました。

志賀 潔
赤痢菌発見。北里とは細菌学つながりで。(内科/開業医)
赤痢菌の学名に名を残している。(内科/開業医)

森 鷗外(林太郎)
脚気論争などで医師としての評価は芳しくないものの、安楽死を扱った『高瀬舟』や医家史伝『渋江抽斎』は医師であればこその名作。(麻酔科/元開業医)

このほかでは、慈恵医大の創設や脚気予防の功績で名高い高木兼寛、国内心身医学の第一人者・池見酉次郎、東洋医学の発展に寄与した大塚敬節など、錚々たる医学界の巨人の名が並びました。“北里を継ぐ者”はこの中から現れるのか、楽しみですね。

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