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腰痛診療ガイド

腰痛診療に欠かせない知識を簡潔に解説!

定価:4,104円
(本体3,800円+税)

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監修: 菊地臣一(福島県立医科大学理事長兼学長)
編集: 紺野愼一(福島県立医科大学整形外科教授)
判型: B5判
頁数: 208頁
装丁: 単色
発行日: 2012年11月24日
ISBN: 978-4-7849-4346-3
版数: 第1版
付録: -
■腰痛診療に欠かせない知識を、Q&A形式で簡潔に解説しています。
■46項目に症例呈示も含み、予防法から保存療法、手術適応まで平易に紹介。患者さんから頻繁に聞かれる質問も取り上げています。整形外科医をはじめ、理学療法士、健康運動指導士の方々にもお勧めです。
■従来の教科書では取り上げられていない腰痛とメタボリックシンドロームとの関係、ドパミンシステム、運動とPGC1αとの関係、認知行動療法の実際など最新の情報も盛り込みました。

目次

第1章 腰痛の原因・疫学
Q1 腰痛とは?(痛み?しびれ?)腰痛の発症年齢別頻度は?─疫学
Q2 腰痛になりやすい人とは?─危険因子1
Q3 腰痛とメタボリックシンドロームの関係は?─危険因子2
Q4 ぎっくり腰の原因は?─急性腰痛の原因
Q5 腰痛が長く続く原因は何が考えられますか?─慢性腰痛の原因
Q6 なぜ外傷で腰痛が起きるのでしょうか?─侵害受容性疼痛
Q7 なぜ神経障害で疼痛が起きるのでしょうか?─神経障害性疼痛
Q8 なぜ不安,うつ,ストレスなどで腰痛が起きるのでしょうか?─非器質性疼痛,中脳辺縁ドパミン系
Q9 なぜ運動しない生活を続けると腰痛が起きやすくなるのでしょうか?─全身の慢性炎症とPGC1α,運動の効用
第2章 疾患別対応:疾患の説明,検査,診断確定,治療
(保存・薬物・手術)
Q10 椎間板ヘルニアとは?
Q11 腰部脊柱管狭窄とは?
Q12 腰椎すべり症とは?
Q13 腰椎分離症とは?
Q14 骨粗鬆症(骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折)とは?
Q15 腫瘍による腰痛とは?
Q16 感染症(結核を含む)による腰痛とは?
Q17 リウマチ性疾患による腰痛とは?
Q18 内臓障害による腰痛(背部痛を含む)とは?
Q19 緊急で命に関わる腰痛(大動脈解離)とは?
第3章 腰痛予防・悪化防止を目的とした対応
Q20 日常生活および労働現場での腰痛予防対策1
(自己管理の観点から)
Q21 日常生活および労働現場での腰痛予防対策2
(姿勢に焦点を当てた1・2次予防対策)
Q22 メタボリックシンドローム予防のための工夫と注意点
(肥満者に対する運動指導について)
Q23 歩き方,靴・履物の注意
Q24 杖の利用と選び方
Q25 温めるか冷やすか?
Q26 腰痛用健康器具の選び方
第4章 治療:各種保存療法の適応と実際
Q27 コルセットの種類と使い方
Q28 牽引療法とは?
Q29 どんな薬が効きますか?
Q30 ヒアルロン酸は効きますか?
Q31 レーザー療法とは?
Q32 超音波療法とは?
Q33 温熱療法とは?
Q34 経皮的電気刺激療法とは?
Q35 マッサージの効果は?
Q36 脊椎マニピュレーション(カイロプラクティック)とは?
Q37 鍼灸治療
Q38 ブロック療法とは?
Q39 運動療法:ストレッチングの方法と効果は?
Q40 運動療法:筋力増強トレーニングの方法と効果は?
Q41 認知行動療法とは?
第5章 治療:各種手術療法の適応と実際
Q42 手術が必要で,効果のある腰痛とは?
Q43 手術をするタイミングは?
Q44 手術を行う前の過ごし方は?
Q45 各手術のクリニカルパスは?
Q46 手術を行った後の過ごし方は?

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序文

腰痛の85%は原因を特定できない非特異的腰痛です。もちろん、患者さんに対して、原因がわからないので治療できませんとは言えません。医療現場では、腰痛の原因を推測し、その病態に沿った治療法の選択を行う必要があります。しかし、腰痛の病態は多様であり、いまだに統一された腰痛の分析法は存在しません。また、腰痛に対する治療で科学的に立証された手技は少ないと言えます。
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そこで、本書では、現場の医師をはじめとした医療従事者が使いやすいように、腰痛患者を診断し治療する上での必須事項をQ&A方式で簡潔に記載しました。原因・疫学、疾患別対応、腰痛予防・悪化防止を目的とした対応、各種保存療法の適応と実際、各種手術療法の適応と実際の5項目で構成しています。従来の教科書では取り上げられていない腰痛とメタボリックシンドロームとの関係、ドパミンシステム、運動とPGC1αとの関係、認知行動療法の実際など最新の情報を盛り込みました。
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腰痛の患者さんがより健やかに、活動的な日々を送ることができるよう、本書が少しでも役立てば幸いです。
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福島県立医科大学医学部整形外科 紺野愼一

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レビュー

【書評】腰痛の日常診療の良きナビゲーター

山下敏彦 氏(札幌医科大学医学部整形外科教授)
近年,慢性腰痛症例には心理・社会的要因が深く関与していることが明らかになっており,先端的研究では脳内メカニズムが腰痛の遷延化に関与していることも分かってきている。その研究分野を我が国においてリードしているのが,福島県立医科大学である。同大の菊地臣一理事長兼学長の監修,紺野愼一整形外科教授の編集による本書は,執筆陣も同大のスタッフを中心に構成されている。

本書では腰痛の原因,診断,予防,治療などに関して,Q1からQ46までのQ&A形式で解説されている。それぞれの回答の欄外には要点が2〜3行で明示されており,容易にポイントがつかめるよう配慮されている。

圧巻は,半場道子氏によるQ6〜Q9の腰痛のメカニズムに関する項目である。Q8「なぜ不安,うつ,ストレスなどで腰痛が起きるのでしょうか?」に対する回答では,中脳辺縁ドパミン系の機能低下と非器質的疼痛の関連性について解説されている。Q9「なぜ運動しない生活を続けると腰痛が起きやすくなるのでしょうか?」に対しては,運動によりPGC1αが増加し全身の炎症を抑制することの関与を指摘している。いずれも非常に興味深い新知見である。

一方,日常の腰痛診療におけるきわめてプラクティカルな事項についても解説されている。「温めるか,冷やすか」「ヒアルロン酸は効くか?」など外来で患者からしばしば問われ,答えに窮する質問も取り上げられている。

2012年,日本整形外科学会などによる『腰痛診療ガイドライン』が発刊された。ガイドラインでは現在の医療水準や治療指針の大枠は示されるが,診療における具体性や微妙なニュアンスは表現されない。その点,本書は診療上遭遇する疑問や迷いに,現実的にしかも親切に答えてくれており,より身近なものに感じられるだろう。腰痛診療に携わるすべての医療者にとって,日常診療の良きナビゲーター,手引き書となる1冊と言える。

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