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国鳥について

No.4684 (2014年02月01日発行) P.101

登録日: 2014-02-01

最終更新日: 2017-09-27

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【Q】

日本の国鳥は雉と聞いたが,他の国ではどのような鳥が国鳥とされているのか。またその基準はどうなっているのか。
(東京都 S)

【A】

国鳥は,その国を代表するとされている鳥であり,国家や学術機関が選定するものと,選定されていないが歴史的に国民に認識されているものがある

国鳥というのはその国家を代表・象徴する鳥を言い,各国により定められている(表1)。また,国によって国民の周知度には差異がある。


選定については,その国の文化面や国民とのかかわり,生息分布状態,容姿などによって国家機関や学術機関が決定する場合が多いが,特に選定などはされずに歴史的に国民間に国鳥として認識されている場合(フランスなど)など,様々なものがある。

日本の国鳥は,ご質問にあるように雉であるが,国鳥となったのは新しく,1947年に日本鳥学会にて選定されたものである。

主要各国の国鳥は表1にまとめたが,モーリシャスのようにすでに絶滅して存在しない鳥ドードー(『不思議の国のアリス』に登場している)を国鳥としていたり,ツバメやコンドルのように複数の国でそれぞれ国鳥と定めている例がある。

なお,国鳥と同様なものに国歌や国花,国獣や国石(宝石)などがある。これらは近代統一国家成立とともに派生した概念で,同じく国家・国民の統合・象徴として扱われるもので,それぞれの国の歴史的な基盤に基づいて定められているが,その設定および成立は近代の場合が多いことを付記しておく。

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