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【書評】『エキスパートによる短期入院のための 耳鼻咽喉科手術手技』本文と動画を1つの画面で連続的に視聴できる電子版付で、視覚的に要点がわかりやすい

No.5203 (2024年01月13日発行) P.67

中川尚志 (九州大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科学分野教授)

登録日: 2024-01-10

最終更新日: 2024-01-09

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従来の手術書の枠を超えた「画期的な手術書」である。タイトルに「短期入院のための」と銘打っているが、編著者の白馬伸洋先生が述べているように侵襲の少ない術式の手術書で、病院勤務の医師にも有用な内容になっている。各分野の新進気鋭の中堅、並びに熟練のエキスパートに執筆を依頼し、それぞれの術式がわかりやすい解説とともにワンステップごとに動画が供覧できるようになっている。

各ステップにおけるビデオは短く、解説入りで作成されているため、再生時間を気にすることなく、かつ、本が手元にないときも理解できるように工夫されている。

読者の利便性に配慮してあり、紙版書籍の読者は、紙面に収載されているQRコードから、144本もの手術手技動画を閲覧することができる。

日本医事新報社のウェブサイトに無料会員登録することで、大画面のパソコンや持ち運びできるスマートフォン、タブレット端末で、本書の電子版(HTML形式)を無料で閲覧できるようになる(※インターネット接続が必要)。電子版では本文と動画を1つの画面で連続的に視聴することができるため、非常に理解しやすい。イラストを用いた従来の手術書や術式ごとの手術ビデオとは異なる、革新的な構成である。知りたいこと、わからないことに簡単に手が届き、視覚に訴えかけてくる。

要点がわかりやすく、的確に解説されているので、若手の指導および自主的な学習に役立つ。私のようなベテラン医師にとっても改めてみることで理解が深まり、頭の整理ができる。短期入院手術を念頭に題材が選択されているので、耳科、鼻科、喉頭の3分野に絞られているが、耳鼻咽喉科頭頸部外科医として身につけないといけないベーシックな手術から、各分野における専門性の高い手術をめざしている医師においても知っておかなければならない基本的な概念を学び取ることができる。本棚に置いておく紙の本の範疇に入らない書籍であり、ぜひとも手に取って頂きたい。

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