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「外来で行うめまいの鑑別診断と対応 ステップ1・2・3」について著者の將積日出夫先生にお聞きしました

No.5198 (2023年12月09日発行) P.66

登録日: 2023-09-06

最終更新日: 2023-09-06

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外来で行うめまいの鑑別診断と対応 ステップ1・2・3

●執筆
將積日出夫(富山大学医学部医療機器イノベーション共同研究講座客員教授)
中里 瑛(富山大学学術研究部医学系耳鼻咽喉科)
十二町美樹(富山大学附属病院耳鼻咽喉科)

●商品説明
判型:A4判
頁数:16頁 動画:11点
価格:1,650円(税込)

 

─本コンテンツの特徴・魅力を教えてください。

めまいは日常臨床で最も多い症状のひとつで、6割が耳性めまいと診断されます。耳性めまいの半数以上が良性発作性頭位めまい症(BPPV)です。BPPVの診断基準は日本めまい平衡医学会により2017年に改訂され、新たに確実例と疑い例に分類されました。本コンテンツでは、BPPVの9割を占める後半規管型BPPVの診断と治療を解説しました。

後半規管型BPPV確実例の診断では、典型的な頭位変換眼振を観察します。眼振は後半規管内に迷入した浮遊耳石が頭位変換により移動するため出現し、その治療には耳石置換法と呼ばれる頭部運動を行います。懸垂頭位を保ちながら一連の頭部運動を行うことで、後半規管内の浮遊耳石を卵形囊に移動させます。

本コンテンツではBPPV治療用モデルを用いて、頭位変換眼振検査や耳石置換法の際に想定される後半規管内の浮遊耳石の動きを初めて呈示し、なぜ頭位変換眼振検査で眼振方向が反対になるのか、どうして耳石置換法で一連の頭部運動が必要なのかをわかりやすく示しました。

─本コンテンツでスキルアップすると臨床上、どんな良い変化がありますか。

後半規管型BPPVはBPPVの9割を占めるためにめまい患者の3割程度を占めており、日常診療で出会うことが最も多いめまい疾患です。本コンテンツでスキルアップすることで、まず診断では、頭位変換眼振検査の手技を習得することができます。さらに、CCDカメラ等を用いた眼振の観察法も学ぶことができます。一方、治療では、2種類の理学療法の手技を習得することができます。頭位変換眼振検査の懸垂頭位での回旋性眼振の方向で、患側診断ができればEpley法、できなければBrandt-Daroff法を実施します。

外来を初めて受診するBPPV患者は、“頭を動かすことがめまいを起こすため、やってはいけない”と思い込んでいることが多いです。BPPVと類似しためまいを呈する中枢性疾患などの原因既知の疾患を除外してBPPVと診断したら、病態を説明し、頭を動かすことがこの病気を治すために必要なことを丁寧に説明してください。

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