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経管栄養・胃瘻の管理[私の治療]

No.5180 (2023年08月05日発行) P.37

岡田晋吾 (北美原クリニック顧問)

登録日: 2023-08-08

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  • 在宅医療においては,通常の食事で十分に栄養摂取ができない患者に対する栄養管理法として,経腸栄養法が選択されることが多い。その理由として,腸管を用いた栄養法が生理的であり,管理もしやすいということが挙げられる。経腸栄養法のルートとしては,経鼻胃管,胃瘻,空腸瘻,食道瘻(PTEG)などがあり,患者の状態や療養環境によって選ばれる。安易な胃瘻の造設が一時社会的な問題となったが,最近は関係者によるしっかりとした話し合いを経ての造設が行われるようになっている。胃瘻を用いることで十分な栄養摂取を行いながら摂食嚥下リハビリテーションを行い,食事摂取可能になる例や,がんの末期に胃瘻を減圧ルートとして使用することで,最期まで水分や好きなものを少量摂取できる例もあり,今後在宅医療において,ますます重要なツールになると考えられる。

    ▶長期管理・経過観察上の臨床的注意点

    個々の症例に合った栄養管理を考えることが必要である。

    栄養剤には,医薬品・食品の区別や,その内容においても半消化態・消化態など多種多様なものがあり,退院時にどのような栄養剤を使用するのかなど,栄養サポートチーム(nutrition support team:NST)などの専門家と在宅スタッフでしっかり話し合うことが大切である。経鼻胃管や胃瘻チューブなどは定期交換が必要となるので,療養環境に応じて在宅移行時に誰がどのように行うのか決めておくことも大切である。

    栄養剤や経腸栄養ルートの選択においては,医療者の考え方だけでなく,患者や介護者の意見をきちんと聞いて選択することが,負担なく長期に継続できる管理法となる。長期管理となる場合には,エネーボとイノラス以外の栄養剤では微量元素不足となるリスクがあるので,対応を考えておくことも必要である。また,栄養剤だけではナトリウム不足になるため,必ず補充する。

    栄養剤を投与する方法も,ポンプを用いて持続的に行う方法,間欠的に行う方法があり,間欠的に行う場合にも1日2回行うのか,3回行うのかなども患者に合わせて選択する。

    最近では短時間で注入することができて,患者のリハビリテーションの時間を確保したり,介護者の負担を軽減したりすることもできる半固形化栄養剤を用いることも多くなっている。

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