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痛み[私の治療]

No.5174 (2023年06月24日発行) P.44

吉澤明孝 (要町病院副院長 )

吉澤孝之 (要町病院院長)

登録日: 2023-06-27

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  • 「痛み」は在宅療養の継続を難しくする症状のひとつであり,早急に緩和する必要のある症状である。症状緩和のためには,急性痛なのか慢性痛なのかを判断し,薬剤選択のためにも侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,心因性疼痛などの病態による痛みのアセスメントを早急に行い,治療を選択する必要がある。

    ▶アセスメントのポイント  

    【急性痛と慢性痛】

    急性痛は組織損傷(炎症)に伴う痛みであり,傷害部の痛覚受容体が興奮して痛みが起こるもので,身体の警告信号の意味がある。慢性痛は組織損傷がほとんどなく,神経系の歪みから痛みが起こるもので,警告信号の意味がない。

    【病態的分類】

    侵害受容性疼痛:末梢の自由神経終末に存在する侵害受容器が,熱や機械刺激によって活性化されて生じる痛みである。

    神経障害性疼痛:末梢あるいは中枢神経系における原発病変,機能異常,あるいは一過性の混乱を契機とし,あるいは原因として生じる痛みである。

    心因性疼痛:器質的・機能的病変がない,またはあっても痛みの訴えと合致しない場合で,心理的要因が大きく影響している可能性のある痛みである。

    痛みについて患者が訴える表現に注意が必要であり,侵害受容性疼痛であれば,「ズキズキ」など鈍痛様の訴えを聞く。神経障害性疼痛であれば「ビリビリ」など鋭利な訴えを聞くことが多いので,それだけでも鑑別のポイントになる。カルテにそのまま記載することをお勧めする。

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