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『知っておきたい臨床脳波〜成人脳波判読のコツ』について著者の人見健文先生にお聞きしました

No.5164 (2023年04月15日発行) P.69

登録日: 2022-10-19

最終更新日: 2022-10-19

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知っておきたい臨床脳波〜成人脳波判読のコツ

人見健文〔京都大学大学院医学研究科臨床病態検査学(検査部) 講師/京都大学大学院医学研究科臨床神経学(脳神経内科)〕
本多正幸〔京都大学大学院医学研究科臨床病態検査学(検査部)/京都大学大学院医学研究科臨床神経学(脳神経内科)〕

判型:A4判
頁数:73頁、図表:81点
2,200円(税込)

─本コンテンツの特徴・魅力を教えてください。

脳波検査は、「一定の局在同定能力を有する脳の機能検査」ですが、多くの波形の判読を行わなければなりません。脳波に関して多くの成書が出版されていますが、実際の脳波を判読していくプロセスに沿って記載されているものは少ないと思います。

本コンテンツでは、脳波に関する基本知識の説明に続いて実際の脳波判読に即した形で、成人の脳波の判読過程で遭遇する基礎律動、アーチファクトおよび軽睡眠の脳波を提示しています。正常脳波を学んでからてんかん性異常と非てんかん性異常の脳波判読を学ぶ構成になっており、正常脳波、異常脳波を効率的に学ぶことができます

もう1つの特長は、Webコンテンツの利点を生かしてカラーの脳波波形を豊富に掲載していることです。てんかん発作などでは波形の経時的変化も含めて掲載しています。印刷して読んで頂いてもよいですが、パソコンなどの画面で波形を拡大して頂くと、脳波波形の理解がいっそう進むのではないかと思います。

─本コンテンツでスキルアップすると臨床上、どんな良い変化がありますか。

正常脳波と異常脳波の両者に対する親和性が増します。これにより、「単にてんかん性放電の有無を評価する」という脳波判読から、脳波波形から脳内で起きている病態を脳機能の面から推測することができるようになります。

すなわち脳機能障害がどの部位にどの程度あるのかなど、脳波判読をより深いレベルで行えるようになります。もちろん、最終的な臨床判断は、神経学的所見や画像所見などの他の所見を踏まえた上で行いますが、 脳波判読のスキルアップにより脳の病態がより的確に把握できるようになります。また経時的に脳波を記録、判読する場合には、脳機能の経時的変化や治療反応性の評価もできるようになります。

本コンテンツが、読者の脳波判読のスキルアップおよび脳機能検査としての脳波を使いこなす一助になれば、大変幸いに思います。

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勤務地: 長崎県大村市

急性期から回復期、維持期までの疾患の治療・管理はもとより、予防医学としての健診事業にも力を注いでいます。
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救急医療体制については、1次から3次まで幅広く患者さんを受け入れています。
特に3次救急患者さんに関しましては、症状に応じて長崎医療センター及び救急隊と連携をとりながら、必要に応じた救急対応を行っています。また、2次までの救急患者さんに関しては、専門医と総合医が協力し対応しています。
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現在、内科・外科系の日当直体制は、内科医師が火曜日・木曜日・土曜日 の当直帯及び土曜日・日曜日の日直帯、外科系医師が月曜日・水曜日・金曜日・日曜日の当直帯に救急対応を行っています。
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