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ラクナ梗塞とbranch atheromatous disease(BAD)の異同について

No.5075 (2021年07月31日発行) P.50

藤堂謙一 (大阪大学医学部附属病院脳卒中センター(神経内科・脳卒中科)講師)

永金義成 (京都第二赤十字病院脳神経内科部長)

登録日: 2021-08-02

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  • ラクナ梗塞とbranch atheromatous disease(BAD)は,いずれも深部穿通動脈の閉塞により発症する脳梗塞ですが,急性期および慢性期治療や再発リスクなどの異同につき,解説をお願いします。
    京都第二赤十字病院・永金義成先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    藤堂謙一 大阪大学医学部附属病院脳卒中センター (神経内科・脳卒中科)講師


    【回答】

     【BAD型梗塞は急性期の進行,ラクナ梗塞は慢性期の再発に注意】

    BAD型梗塞は,ラクナ梗塞と同様に深部穿通動脈領域の血栓性梗塞ですが,急性期に運動麻痺が進行し,上下肢に重度の機能障害を残しやすいタイプとして知られています。これは,穿通枝入口部の閉塞により生じるBAD型梗塞では,穿通枝内で閉塞するラクナ梗塞に比べて虚血領域が大きく,より多くの錐体路が虚血侵襲にさらされるためと推察されます。

    (1)治療法
    ①急性期

    進行性運動麻痺の頻度は,ラクナ梗塞の約15%に対して,BAD型梗塞では約35%に認められることから,急性期治療では運動麻痺の進行阻止,あるいは進行抑制が重要です。確立した治療はまだありませんが,抗凝固薬と抗血小板薬の併用や,抗血小板薬2剤併用療法(dual antiplatelet therapy:DAPT)のような強力な抗血栓療法が効果的と考えられます。当科では,アルガトロバンとDAPTにスタチンを加えた強化抗血栓療法(multiple antithrombotic therapy combined with statin:MACS)を初期治療方針としています。

    BAD型梗塞の発症早期は,画像上,ラクナ梗塞との鑑別が困難なため,進行性あるいは動揺性に発症するラクナ梗塞にはBAD型梗塞に準じた急性期治療を行います。

    ②慢性期

    慢性期治療は,いずれのタイプにおいても血管病リスクの管理と抗血小板療法を行います。

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