中医協は8月6日の総会で、専門組織から報告された費用対効果評価案に基づき、アルツハイマー病(AD)治療薬「レケンビ」(一般名:レカネマブ)の薬価を15%引き下げることを正式に決めた。
これにより、「レケンビ点滴静注200mg」の薬価は現行の4万5777円から3万8910円に、「レケンビ点滴静注500mg」の薬価は11万4443円から9万7277円に変更される。医療機関の在庫への影響などを勘案し、改定薬価の適用日は11月1日とされた。
一方、製造販売元のエーザイは、中医協でのレケンビの費用対効果評価に対し「長期有効性」や「介護者QOL」が過小評価されていることなどを指摘している。
8月5日の2025年度第1四半期決算説明会では、早期AD当事者を対象としたClarity AD試験におけるレカネマブ(レケンビ)を48カ月(4年間)継続投与した478人のデータで、長期投与による認知機能悪化抑制効果の拡大が示され、特に脳内タウの蓄積が少ない当事者の56%で認知機能・日常生活機能の改善が示されたことなどを紹介。
グローバル臨床試験やリアルワールドデータで「レケンビの価値増大」が示されていることを強調している。
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