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【他科への手紙】リウマチ・膠原病科→循環器内科

No.4891 (2018年01月20日発行) P.49

陶山恭博 (JR東京総合病院リウマチ膠原病科医長)

登録日: 2018-01-17

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  • 循環器内科の先生方には、いつも大変お世話になっております。先日も、ご高齢の方に認めた心嚢水と胸水貯留から高齢発症の全身性エリテマトーデスを疑ってご紹介頂き、ありがとうございました。ご承知の通り、膠原病を含めたその類縁疾患にはお水がたまるグループがあり、“浮腫”をきたす病態がいくつかございます。「むくみ」を主訴に貴科を受診することもあるかもしれず、この場を借りていくつかの疾患についてご紹介致します。

    片側の下肢に限局した浮腫を認める場合は深部静脈血栓症の疑いとしてお世話になることが多いかと存じます。もし、関節リウマチ治療中の方がいらっしゃいましたら、お手数をおかけいたしますが、超音波検査をお願いできますと幸いです。静脈血栓の有無を評価できるとともに、皮下や腓腹筋─ヒラメ筋間に低エコー像の液体貯留を認めることがあります。その所見があればベーカー嚢腫の破裂と考えることができます。膝の裏にはクッションの役割をする袋(滑液包)があり、関節リウマチによる炎症や非炎症性の刺激(変形性関節症、半月板損傷)にて腫大すると、“ベーカー嚢腫”と呼ばれるようになります。草むしりなどの屈伸運動を繰り返すと、その袋の中の関節液が増え最終的には破裂し、下腿に腫脹をきたすことがあります。ふくらはぎの痛みを伴った場合はなおさら静脈血栓症に似てしまいます。

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