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「辺境ラジオ」と「フランケンシュタインの誘惑」[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(133)]

No.4839 (2017年01月21日発行) P.74

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2017-01-21

最終更新日: 2017-01-17

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  • 「辺境ラジオ」という番組がある。出演者は武術家にして思想家の内田樹先生と、マスコミでも大活躍の精神科医・名越康文先生。2人のおじさんが、関西では知らぬ者のない西靖アナウンサーの仕切りで、台本も打ち合わせもなく、思いつくままにお話をするという実にええ加減な番組である。

    大隅先生がノーベル賞を受賞されたのでたまには科学の話でもという理由で、その番組にゲスト出演のお呼びがかかった。といっても、たいした話をした訳ではない。いきなり、とある委員会の休憩時間に、ノーベル賞受賞者2人の間でおしっこをしたことがある、っちゅうような話から始まった。と言えば、およその想像はつくだろう。

    あれこれ話しているうちに、記憶があいまいで自分の話に自信がもてなくなってしまうし、人の話を聞きながら次に話すべき気の利いた内容を考えるのも難しい。それでもずいぶんと面白い番組になっていた。

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