日本語を英語で表現した場合だが,ゲリマンダー(gerrymander),レイムダック(lame duck)ともに政治用語である。
前者は1812年に米国マサチューセッツ州知事のゲリーが自派に有利になるように選挙区を設定したが,その形状が火竜(salamander)に酷似したことに由来し,後者は日本語では「死に体」とも言われ,2期目で影響力減退による政治上の停滞状態にある米国大統領(3選は禁止されている)を言い,転じて議会や法律によって政治活動の制約を受けている政治家や残任期のみの落選議員をも指すものである。
(1)「釦(ボタン)の掛け違い」というのは,対処の方法を誤ったことが原因で不都合が生じることを言うが,特に決まった成句はないようで,状況に応じた表現がなされている。
その中から2,3を挙げる。
▼miss a button
▼at cross purposes
▼their difference of opinion arose from a misconception at the start
▼miss(do not have)an opportunity to see
▼have no chance to meet
▼it got off to a bad start
(2)「切符を買っても乗車(船)しない人」というのは,才能や権利があっても行使しない人(宝の持ち腐れ)の意と思われるが,やはり成句はなく以下のような表現がある。
▼unused talent
▼a miser’s gold buried in the ground
▼just having paint doesn’t make him an artist