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京難波の春 [エッセイ]

No.4802 (2016年05月07日発行) P.72

金田治也

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-26

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  • ジョギングにも危険を伴う。四肢痛、腰痛があると外出は一層、億劫になる。ただし神社、仏閣に参詣する場合は不思議と元気が出てくる。しかも一日歩いても疲れを感じない。「気楽な巡礼健康法」が老人に適した健康法と考える。関西は神社、仏閣を訪ねる機会が多く、うれしいことである。

    流鏑馬の糺の森を縫い行けり(下鴨神社)
    京都には八坂・賀茂(下鴨・上賀茂)神社、伏見稲荷があるが、京都で最も古くかつ氏神は下鴨神社(賀茂御祖神社)である。糺の森を御手洗川に沿って神社に向かうが、5月3日の流鏑馬神事の日は人出が多く、群衆の中を縫って歩かねばならない。

    方丈や長明居そうな木下闇(鴨長明寓)
    下鴨神社の境内には河合神社があり、社司に就任できず、隠遁生活を送ったとされる鴨長明の方丈がこの庭に再現されている。失意の生活が千年の名著『方丈記』を生んだと思えば愉快になる。

    お蔭あり八幡青葉を徒歩下山(石清水八幡)宇佐・筥崎八幡と並んで、三大八幡とされる石清水八幡宮はケーブルで山上駅に上るが、裏道を歩いて下ることができる。参拝して神のお蔭を頂いたのか険しい道を元気に下り、下肢痛も生じなかった。

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