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これからの医学教育を考える(その3) ─人工知能の時代 [なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(102)]

No.4807 (2016年06月11日発行) P.72

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-24

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  • 卒業生謝恩会、30名ほどの出席教授のスピーチの3分の1ほどで、これからは人工知能(AI)の時代になるということが語られていた。言われるまでもなく、近い将来、AIが医学に大きな変革をもたらすだろう。

    ひとつは診断だ。米国で使われているイザベラという臨床診断「支援」システムは、よくある疾患についてはベテランの医師と同程度の、そして希少疾患については、それをはるかに上回る能力を示すらしい。

    全医師必読の書と自分で勝手に位置づけている、『医者は現場でどう考えるか』という本がある。これは、医師がどのようにして間違うのかについての本だ。おそらく、ここに書かれている間違いの多くは、AIならば犯しようのないものである。

    医師の仕事すべてが不要になるわけではないが、ひょっとすると、問診がAIにとって代わられるのではないかと考えている。

    いずれ、患者さんのレベルにあわせて、じっくりと話を聞いてくれるAIが開発されるだろう。そうなると、メールやLINEで育った世代にとっては、対面でお医者さんにごちゃごちゃ聞かれるより、コンピュータに向かって答えるほうが心理的抵抗が少なくてずっと気楽なはずだ。

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