株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

■NEWS 【米国心臓病学会(ACC)】SGLT2阻害薬で急性心不全のQOLも改善?:RCT“EMPULSE”事前設定追加解析

登録日: 2022-04-07

最終更新日: 2022-04-07

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

昨年の米国心臓協会(AHA)学術集会では、SGLT2阻害薬による急性心不全(AHF)転帰改善作用が、ランダム化試験(RCT)“EMPULSE”で報告され注目を集めた[https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=18445]。4月2日から開催された米国心臓病学会(ACC)学術集会ではさらに、SGLT2阻害薬による短期のQOLスコア改善が、ミズーリ大学(米国)のMikhail Kosiborod氏により報告された。

EMPULSE試験の対象は、入院後に安定した急性心不全530例である。日本を含むアジア、欧米の118施設から登録された。

これら530例は、SGLT2阻害薬群とプラセボ群にランダム化され、二重盲検法で90日間観察された。入院からランダム化までの期間中央値は3日である。

今回の解析対象はこのうち、QOL指標であるKCCQデータの揃った526例となった。

平均年齢は68.5歳。「左室駆出率≦40%」は67%、62%がNYHA分類「Ⅱ度以上」で、67%が慢性心不全の急性増悪だった。また、2型糖尿病合併率は45%だった。

QOLに関する事前設定評価項目は、KCCQ総合症状スコア(TSS)である。試験開始後90日間の変化を比較した。

その結果、試験開始時に平均40.8ポイントだったKCCQ-TSS90日後、 SGLT2阻害薬では36.2ポイント増加し、プラセボ群の31.7ポイント増加を4.45ポイント有意(P=0.03)に上回った。またSGLT2阻害薬群におけるKCCQ-TSSの有意改善は、試験開始15日後の時点ですでに認められた(群間差:5.35ポイント)。

KCCQスコアは、KCCQ全般スコア(OSS5点以上の変動が、臨床的に意味を持つとされている。そこで後付解析で検討した本研究90日後のKCCQ-OSSを比較すると、SGLT2阻害薬群では有意(P=0.03)ながら、プラセボ群との差は4.40ポイントだった。

またSGLT2阻害薬群におけるKCCQ-TSS改善には有意に近い(P=0.05)地域差があり、アジア地域ではSGLT2阻害薬群で9.94ポイントの低下傾向(95%信頼区間:-2.5222.40)を認めた。

本試験はBoehringer IngelheimEli Lillyから資金提供を受けて実施された。また報告と同時に、CirculationWebサイトで公開された。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科医(泌尿器科)・消化器外科・整形外科 各1名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。長崎県島原半島の西部地区に位置し、二次救急医療体制の救急告示病院として救急患者を受け入れています。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
3階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。医療から介護までの医療設備等環境は整いました。
令和4年4月1日より脳神経外科及び一般外科医の先生に常勤医師として勤務していただくことになりました。消化器内科医、呼吸器内科医、循環器内科医及び外科部門で消化器外科医、整形外科医の先生に常勤医師として勤務していただき地域に信頼される病院を目指し歩んでいただける先生をお待ちしております。
又、地域から強い要望がありました透析業務を令和2年4月から開始いたしました。透析数25床の能力を有しています。15床から開始いたしましたが、近隣から増床の要望がありお応えしたいと考えますが、そのためには腎臓内科(泌尿器科医)先生の勤務が必要不可欠です。お待ちいたしております。

もっと見る

関連物件情報

page top