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【私の一冊】『Six Minutes for the Patient:interactions in general practice consultation』

No.4818 (2016年08月27日発行) P.73

坂根直樹 (国立病院機構京都医療センター 臨床研究センター予防医学研究室室長)

登録日: 2016-09-16

最終更新日: 2017-01-20

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  • 通常、6分間と言われる診療時間の中での対話に焦点を当て、患者に対する人間的な誠実さや愛情の大切さを説いた一冊(Enid Balint, J. S. Norell, ed. Tavistock Publications, 1976)

    患者の心を照らす言葉

    「患者をやる気にさせる何か魔法の言葉はありませんか?」と講演会や研修会で質問されることがある。最初のうちは「そんなものはない」と答えていたのだが、学生時代に読んだこの一冊を思い出した。
    日本で忙しい外来のことを「3分間診療」と揶揄されることがあるが、英国の一般医が6分間の中で何ができるのかに興味を持った。本書では、病気中心の伝統的なインタビューと患者中心の探偵型のインタビューの比較が紹介されている。

    さらに、「フラッシュテクニック」というものが紹介されていた。このフラッシュとは、ある言葉が、カメラのフラッシュの光のように患者の心を照らすことを指す。そして、患者の中で何かが変わる。その基本となるのは、医師と患者の関係にあるとの記載がある。

    残り384文字あります

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