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高齢スキーヤーと在宅酸素療法[プラタナス]

No.5069 (2021年06月19日発行) P.3

高橋弘毅 (即仁会北広島病院 札幌呼吸器医学研究所長)

登録日: 2021-06-19

最終更新日: 2021-06-16

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  • 話は1997年に遡る。卒後28年ぶりの中学校同窓会でのこと。隣に座った旧友から、「父親がロッキー山脈でスキーをして帰国後、少し息苦しいと言っている」と聞き、「それなら、外来で診察させて頂こうかな?」と軽い気持ちで引き受けた。

    中学の頃に父上の腕前はプロ級と聞かされていたが、76歳になった高齢者が標高2700mの山腹を滑降したことに驚かされた。が、胸部単純X線写真をみてさらに驚愕した。巨大ブラを伴い、典型的な、それもかなり進行した肺気腫の画像所見であった。73歳まで1日30~40本の喫煙歴を持つ。安静時動脈血酸素分圧が 53.1torrと、重度の呼吸不全を呈していた。激しい労作で突然死も十分ありえるため、さっそく在宅酸素療法(HOT)を導入することにした。夜間酸素飽和度モニタリングでは、90%未満の時間帯が5時間28分にも及んでいた。高度の閉塞性換気障害と換気血流ミスマッチを呈するCOPDを患っていたが、幸い右心負荷は伴っていなかった。

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