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「明日から実践できる」こどものみかた〈発熱〉─基本に忠実に,検査も治療も最小限に[プライマリ・ケアの理論と実践(103)]

No.5066 (2021年05月29日発行) P.12

木村武司 (京都大学医学部附属病院総合臨床教育・研修センター)

登録日: 2021-05-27

最終更新日: 2021-05-26

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SUMMARY
子どもの発熱は非常にcommonであるが,ウイルス感染症のようなself-limitedな疾患がほとんどである。問診からバイタルサインを含めた身体診察まで丁寧に行い,不要な抗菌薬やステロイド投与で不明熱化させないことが最初の目標になる。

KEYWORD
川崎病
発熱,両側眼瞼結膜の充血,口唇の紅潮やいちご舌,発疹(BCG接種痕の発赤を含む),四肢末端の変化(浮腫や膜様落屑),非化膿性頸部リンパ節腫脹を主要症状とする,小児の血管炎。3つしか認められなくても不全型と診断されることがある。

木村武司(京都大学医学部附属病院総合臨床教育・研修センター)

PROFILE
亀田総合病院で内科小児科複合プログラムの後期研修,安房地域医療センターのスタッフを経て,現職は京都大学医学部附属病院の総合臨床教育・研修センター。専門は総合内科専門医と小児科専門医。現在の関心は医学教育で,現場で働く指導医のための医学教育学プログラム(FCME)の副責任者。

POLICY・座右の銘
研修医は病院の宝

発熱は小児の外来診療の19〜30%と最も遭遇する症候であるため1),外来小児科医の発熱に対する思考過程は,救急医に近く,緊急度と重症度の把握・迅速なプランの決断が主である。ここでは最低限の鑑別診断を中心にプライマリ・ケアでの小児の発熱へのアプローチを整理する。

1 ケース

CASE:5歳男児。主訴:発熱。

現病歴:昨日の日中は保育園にて平常通り過ごしていた。夕食前に母親が顔の紅潮と体熱感に気づいた。検温すると37.8℃あり,早めに就寝した。今朝,38.5℃まであり,やや辛そうな様子にもみえたため,両親とともにクリニックの午前診療に当日予約で来院した。言われてみれば,鼻水が2日前頃から目立っていたかもしれないとのこと。咳は少しある。耳を気にする様子はない。嘔吐や下痢なし。

既往歴:出産歴や発達歴も含め特になし。アレルギーなし。

身体所見:独歩で入室。ややしんどそうだが,診察にきちんと応じる。呼吸は穏やかで,capillary refill time<1秒。体温38.3℃,心拍数95回/分(整),呼吸数20回/分,SpO2 99%(room air)。眼球結膜の充血なし,咽頭発赤軽度あり。後壁濾胞なし,頸部リンパ節腫脹なし,口唇発赤やイチゴ舌なし。両側鼓膜は正常,呼吸音・心音の異常なし,腹部診察に異常なし。四肢に浮腫や関節腫脹なし,皮疹なし。

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