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老老介護・認認介護[私の治療]

No.5063 (2021年05月08日発行) P.69

和田忠志 (いらはら診療所在宅医療部長)

登録日: 2021-05-11

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  • 老老介護・認認介護世帯は介護力に恵まれない点で困難が多いが,独居世帯よりは有利である。互いが助け合って介護できるからである。介護保険のサービスなどは,2人分を合わせるとかなりの量のサービスを世帯に導入できる。

    長期生存する高齢者が多くなり,夫婦2人が生存し,日常生活活動(ADL)が低下しても,ともに生活する例が多い。このほか高齢者のみの世帯には,きょうだいが暮らす例,超高齢の親と70歳代などの子どもが同居する例などがある。いずれの場合も,老老介護・認認介護世帯は,圧倒的多数が2人世帯である。そこで本稿では2人世帯を想定して記載する。

    ▶医療者としての対応

    【病状の安定化】

    医療従事者に課せられた最大の役割は,「病状を安定的に保つこと」である。病状が不安定では,自宅生活維持が困難になっていく。医師の診療や訪問看護は,比較的頻度高く行い,急性増悪を予見して回避し,対症療法も積極的に行い,病状を安定的に維持することが望ましい。

    【服薬管理】

    多くの例で正確な服薬が困難で,訪問薬剤指導(医療保険では訪問薬剤管理指導,介護保険では薬剤師による居宅療養管理指導)導入が望ましい。訪問薬剤師には,服薬カレンダーなどの「服薬を円滑にするツール」等を考案してもらうとよい。

    【医療処置】

    老老介護・認認介護世帯では家族が医療処置を行うことが難しい場合がある。たとえば,褥瘡処置,インスリン注射などである。訪問看護を頻回に導入するのは良い方法である。下記のように世帯当たりのサービス量を潤沢にでき,訪問看護を頻回に行えることも多い。

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