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(3)ブルガダ型心電図症例の治療方針決定について[特集:健診でのブルガダ症候群疑い例への対応]

No.4989 (2019年12月07日発行) P.34

永瀬 聡 (国立循環器病研究センター先端不整脈探索医学研究部部長)

草野研吾 (国立循環器病研究センター心臓血管内科部門不整脈科部長)

登録日: 2019-12-09

最終更新日: 2019-12-05

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心室細動が確認されたブルガダ症候群では,植込み型除細動器(ICD)が第一選択である

薬物治療は基本的に,ICD埋込後の心室細動発症の抑制が主要な目的である

カテーテルアブレーション治療も心室細動発症の抑制に有効であるが長期的な有効性はまだ不明である

1. ブルガダ症候群の治療

右側胸部誘導心電図におけるJ-ST部分の上昇と心室細動の発症を主要な特徴とするブルガダ症候群において,その治療は心室細動の迅速な停止およびその発生抑制である。基本的には,既に心室細動の自然発作が発生した症例,そして心室細動出現の危険性が高い症例では植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)が必要である。さらに心室細動発生の抑制には,薬物治療およびカテーテルアブレーション治療が有効とされる。治療の適応に関して「遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン(2017年改訂版)」に準じて様々な不整脈リスクを参考にして以下に概説する〔特集1の図 1(p.21),特集2の図 1(p.29)を参照〕1)

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