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(3)レビー小体型認知症の在宅および施設でのケア[特集:レビー小体型認知症―病態解明と治療の現状]

No.4961 (2019年05月25日発行) P.30

眞鍋雄太 (神奈川歯科大学附属病院認知症・高齢者総合内科教授)

登録日: 2019-05-27

最終更新日: 2019-05-22

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レビー小体型認知症(DLB)患者および家族,関係職種のための交流会,レビー小体型認知症サポートネットワーク(DLBSN)が日本全国20箇所に設立されている

DLBで認められる妄想は,錯視,幻視より連続した内容の妄想性誤認や,視覚性認知に関連した場所や人物,周囲の状況を誤認して妄想を生じる誤認妄想に特徴づけられる

被介護者の訴える幻視を否定することは,実際に知覚している情報を否定することになるため,被介護者の感情を刺激することにもなりかねない。ただし,肯定することも幻視内容が記憶として固定化されるので問題である。否定も肯定もしないケアスキルの習得が肝要となる

便秘は様々な要因が双方向性に影響し合い生じる。また,便秘が覚醒水準の低下や認知症の行動・心理症状(BPSD)の要因になったり,これら表現産物が便秘の増悪をまねく場合もある

被介護者の行動特性を把握し,病態生理に応じたケアを実行する

1. 様々な症状へのケア対応に多くの課題

小阪憲司名誉教授(横浜市立大学)により報告され,疾患単位として周知されるレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies:DLB)。関係各位の啓発活動の甲斐もあり,ケアのレベルは以前と比べ格段の成長をみせている。その一方,レビー小体型認知症サポートネットワーク(DLBSN)*1の交流会では,在宅および施設介護での幻視やCapgras症候群といった認知症の行動・心理症状(behavioral and psychological symptoms of dementia:BPSD),REM睡眠行動異常(REM sleep behavior disorder:RBD)や夜間中途覚醒時の異常行動,自律神経症状としての便秘や食中・食後における覚醒度の低下,歩行障害と易転倒性を主体とした運動症状へのケア対応に関し,多くの質問が参加者から寄せられている。

本稿では,DLBSN東京*2の交流会で寄せられる質問の中から,特に頻度の高い内容をテーマに,DLBのケアを概説する。
*1 レビー小体型認知症研究会に所属する介護系会員の中から,小阪憲司名誉教授(横浜市立大学)により推挙された人物が各エリアの代表となり,顧問医,協力医,サポートメンバーで組織運営されるDLB患者および家族の交流会。
*2 長澤かほる代表,市本 洋副代表によって東京に組織されたDLBSN。顧問医を筆者が務め,織茂智之(関東中央病院神経内科統括部長),笠貫浩史(順天堂東京江東高齢者医療センターメンタルクリニック病棟医長),髙瀬義昌(たかせクリニック理事長),福井俊哉(かわさき記念病院院長),水上勝義(筑波大学大学院人間総合科研究科教授)の各先生に協力医の労をお取り頂いている。

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