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自然災害への備えは十分ですか?【聞かせてください! 現場のホンネ】(88)

No.4933 (2018年11月10日発行) P.70

登録日: 2018-11-13

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地震や台風、猛暑など今年は多数の大規模な自然災害が日本各地を襲っています。いつ、どこで起きるか分からない自然災害。先生方の勤務先では、備えをしていますか。今回は65人の先生からご回答をいただきました。

自然災害への備えについて「十分」と回答したのは8人(13%)と少数でしたが、「ある程度している」との回答は32人で、半数を超えていました。「あまりしていない」は16人(26%)、「まったくしていない」は6人(10%)でした。

備えについて「十分」「ある程度している」と回答した方(40人)に、その内容を尋ねると(複数回答)、「非常用電源・燃料」(32人)、「応急処置用の医薬品・衛生用品」(33人)、「非常時の連絡体制」(33人)を備えている先生が多いことが分かりました。一方で、「カルテの保全」との回答は16人。非常食や飲料水を備蓄しているとの回答も目立ちました。そのほか、「津波に備え近隣で避難可能なビルを調べマップの作製、1週間分の水分と食料の備蓄、全員にヘルメットを配備、年2回の避難訓練」(大阪・勤務医)、「防災用具として職員全員にヘルメット、懐中電灯、小型ラジオ、サバイバルホイッスル、アルミのブランケットを緊急持出袋に入れて配布済み」(千葉・保健師)との回答が寄せられました。

災害時の診療で不安なこととしては、電気や水が使用できるかといったライフラインの確保に関するコメントが多数集まりました。特に電子カルテが使えなくなることを危惧している先生が多いようです。寄せられた意見の一部を紹介します。

【災害時の診療で不安なこと】

◉実際に生じないと分からない部分もある。(岡山・勤務医)

◉資源が限られ検査もできないため、自分のフィジカルと経験で判断を迫られること。(広島・勤務医)

◉電気の確保。(栃木・開業医)

◉薬の調達。(千葉・勤務医)

◉電子カルテが使用できない状況だと、処方や既往歴・アレルギー歴など一切情報がなくなることが考えられる。(東京・勤務医)

◉水が使えるか否か。(千葉・勤務医)

◉まったく記録のない他院で治療中の患者の診察。(茨城・勤務医)

◉停電が長期化すると電子カルテが使えない、冷蔵品の廃棄等の問題が出てくる。(茨城・開業医)

◉スタッフは集まるのか。医療者の安全は守られるのか。(三重・勤務医)

◉普段の診療範囲を超えた疾患の診療。 (東京・開業医)

◉クリニックが損壊した際の修繕費用や休診中の生活費。(東京・開業医)

◉建物の倒壊。(高知・勤務医)

【被災地で診療して大変だったこと】

◉熊本地震の際は、電気の確保が時間との勝負だった。(大分・薬剤師)

◉患者さんとの連絡がとれない、水の確保、仕事と家庭の両立(病院勤務を優先し、家庭は後回しとなった)。 (福島・勤務医)

◉台風で4日間停電し、ワクチンがなくなりかけて大変だった。 (大阪・開業医)

◉スタッフの安否確認、自施設の損傷の確認など初期対応が難航して大変だった。(滋賀・その他)

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