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特集:腸内細菌の臨床応用の可能性

No.4807 (2016年06月11日発行) P.23

神谷 茂 (杏林大学医学部感染症学講座教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2016-11-24

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監修:神谷 茂(杏林大学医学部感染症学講座教授)

ヒトの腸内には500種類以上,100兆以上の細菌が棲みつき腸内細菌叢(intestinal floraまたはmicrobiota)を形成している。腸内細菌叢はヒトと共生(symbiosis)しながら,エネルギー代謝,物質代謝,感染制御,免疫活性化,発癌などと密接に関連している。近年,腸内細菌叢の解析法として分子遺伝学的手法および情報解析技術を駆使した16SリボソームRNA遺伝子解析法やメタゲノム解析法が開発され,同解析の飛躍的な発達により,腸内細菌叢の生体への作用や健康および各種疾患との関連について数多くの知見が得られた。
本特集では腸内細菌と腸疾患,糖尿病・肥満および肝疾患との関連について,本領域の一線級の研究者に総説執筆を依頼した。腸内細菌とこれらの疾患との関連が明らかにされることにより,当該疾患の病態解析・診断・治療および予防へ新たな視点が導入されていくことが期待される。

1 インタビュー・腸内細菌研究は「宝の山」
東京大学医科学研究所国際粘膜ワクチン開発研究センターセンター長 清野 宏

2 腸内細菌と各種疾患─腸疾患
東京慈恵会医科大学医学部消化器・肝臓内科教授/同大学附属柏病院消化器・肝臓内科診療部長 大草敏史

3 腸内細菌と各種疾患─糖尿病・肥満
順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学 准教授 **教授 金澤昭雄 **綿田裕孝

4 腸内細菌と各種疾患─肝疾患
横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学 講師 **主任教授 本多 靖 米田正人 **中島 淳/p>

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