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日本サルコペニア・フレイル学会が『サルコペニア診療ガイドライン』を初刊行【まとめてみました】

No.4892 (2018年01月27日発行) P.10

登録日: 2018-01-26

最終更新日: 2018-01-25

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骨格筋量が減少する病態である「サルコペニア」が注目されている。世界保健機関(WHO)は、2016年にサルコペニアを正式な病名と認め、国際的には治療が必要な疾患に位置付けられている。しかし、日本ではこれまで指針もなく、診療現場での対応が難しかった。日本サルコペニア・フレイル学会と国立長寿医療研究センターが、この状況を改善するため、昨年12月に世界初の『サルコペニア診療ガイドライン』を発刊した。

握力、歩行速度、骨格筋量で診断を

同ガイドラインでは、サルコペニアを「高齢期にみられる骨格筋量の減少と筋力もしくは身体機能(歩行速度など)の低下」した状態と定義している。国際的には、ヨーロッパのワーキンググループによるEWGSOPなど複数の診断基準が出ているが、日本人に対するサルコペニアの診断にあたっては、アジアサルコペニアワーキンググループ(AWGS)による診断基準(図)の使用を推奨している。



加齢以外に原因が明らかでない場合は「一次性サルコペニア」、1つ以上の原因が明らかな場合には「二次性サルコペニア」に分類される(表)。AWGSの診断基準はどちらにも使えるが、一次性は65歳以上が対象で、二次性については年齢制限を設けていない。場合によっては、65歳未満の人も「二次性サルコペニア」と診断される。

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