『結核診療ガイドライン2024』では,結核性髄膜炎で副腎皮質ステロイド使用が強く推奨,結核性心膜炎とリンパ節結核では弱く推奨された1)。結核性胸膜炎,粟粒結核,気管支結核,そのほか肺外結核にはステロイドを使用しないことが弱く推奨された。
2018年の『結核診療ガイド』や本邦の『「結核医療の基準」の改訂—2018』では,結核性髄膜炎に対してステロイド使用が推奨され,呼吸不全を伴う重症の粟粒結核や炎症の強い結核性心膜炎にはステロイドの使用が認められていた2)3)。リンパ節結核に対するステロイド使用の推奨と,粟粒結核に対する使用しない推奨が,これまでとの変更点である。ガイドライン改訂で解析された事項につき,簡単に解説する。
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