尿道狭窄症に対する治療は,内尿道切開術(direct vision internal urethrotomy:DVIU)や尿道拡張などの経尿道的治療と,開放手術である尿道形成術がある。経尿道的治療は,簡便で広く普及しているが,頻繁に再狭窄する。尿道形成術は,経尿道的治療よりも成功率は高いが,高難度な技術を要し,あまり普及していない。
前治療歴がない尿道狭窄症に対して,経尿道的治療と尿道形成術のどちらが推奨されるかという問いは,泌尿器科医にとって重要な臨床課題であり,CQとした。回答となる推奨文を以下に示す1)。
推奨文「経尿道的治療は,①原因が外傷,LS,尿道下裂手術に関連していない,②前治療歴がない,③狭窄長2㎝未満で内腔が開存,④単発,⑤狭窄が球部尿道に限定していることを全て満たす例には第一選択として推奨されるが,それ以外は尿道形成術が推奨される」。推奨度:「弱い」,エビデンスの確実性:「C(弱)」である。
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