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【結核診療ガイドライン2024】IGRAの判定基準(基礎疾患と年齢を考慮するか)[ガイドライン・インフォメーション]

No.5288 (2025年08月30日発行) P.44

髙森幹雄 (地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター呼吸器・腫瘍内科部長)

登録日: 2025-06-17

最終更新日: 2025-06-13

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  • インターフェロンγ遊離試験(IGRA)を測定する場面は,主に活動性結核を疑う場合と潜在性結核感染症(LTBI)を確認する場合である。従来,IGRAでは,免疫低下者および高齢者での判断は難しいとされてきた。今回のガイドラインにて,CQ1として「免疫低下者および高齢者に対するIGRAの検査を行い,その結果は健常人と同じように解釈できるか?」を設定した。

    以下,HIV下,糖尿病(非透析)下,担がん状態下,高齢者にわけて述べる。

    (1)HIV患者

    IIGRAはクォンティフェロンTB検査(QFT)/抗酸菌検査(T-SPOT)と同様であると言えるが,活動性結核では有用であるもののLTBIでは不十分である。CD4細胞数に左右される傾向があり,CD4<100/μLでは信憑性が低いが,>200/μLになるとCD4上昇とともに信憑性が高くなってくることもあり,「健常人と同じように解釈しないことを弱く推奨する」とした。

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