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世界医学教育連盟(WFME)による一般社団法人日本医学教育評価機構(JACME)の認証に向けて [炉辺閑話]

No.4837 (2017年01月07日発行) P.25

別所正美 (埼玉医科大学学長、一般社団法人日本医学教育評価機構(JACME)副理事長)

登録日: 2017-01-01

最終更新日: 2016-12-27

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米国以外の医学部を卒業した者が米国で診療に従事するためには、ECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates)に申請し、米国医師国家試験(United States Medical Licensure Examination : USMLE)に合格する必要がある。

このECFMGへの申請資格について、「2023年以降は国際基準による医学教育の分野別評価を受審し、認証を受けた医学部・医科大学の卒業生に限定する」という通告が、2010年9月21日に米国から発せられた。いわゆる医学教育の2023年問題である。

日本国籍者のECFMG申請者数は、2000年から2010年までを見ると毎年30~80名程度と決して多い数ではない。しかし、全国の医学部・医科大学は、このECFMGの通告を単にECFMGの受験資格を得るためではなく、国際的な基準から見ても諸外国に遜色ない医学教育が、わが国においても実施されていることを世界に示すと同時に、良質な医療を提供することのできる医師を育成するため、各大学が継続的に医学教育の質を高め、改善に取り組むための絶好の機会ととらえ、文部科学省、全国医学部長病院長会議、日本医師会、日本医学会連合、日本医学教育学会の支援を受け、2015年12月1日に一般社団法人日本医学教育評価機構(Japan Accreditation Council for Medical Education:JACME)を設立させた(http://jacme.or.jp/index.php)。

JACMEの行う事業は、世界医学教育連盟(World Federation for Medical Education:WFME)の示す国際基準を踏まえてわが国でつくられた評価基準に基づき、わが国の医学部・医科大学で行われている医学教育を、自己点検評価ならびに専門家によるpeer reviewを基本として客観的に評価することにある。このような分野別評価のトライアルは、平成24年度から文部科学省大学改革推進等補助金(大学改革推進事業)「基礎・臨床を両輪とした医学教育改革によるグロ-バルな医師養成」による事業として行われているが、平成29年度からJACMEに引き継がれ、実施される。

一方、JACMEが本格的な活動を開始するためには、分野別認証評価団体として国際的に認められることが不可欠であり、そのための手続きが進められている。すなわち、平成28年9月12日から1週間にわたりWFMEによるsite visitが行われた。また、11月9日にはJACMEによる認証プロセスについてもWFMEによる実施調査が行われる。これらの手続きを経て、JACME がWFMEから認証を受け、国際的に認められた医学教育の分野別認証評価団体として全国80の医学部・医科大学の評価作業に着手する日が目前にせまっている。

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