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難聴[私の治療]

No.5063 (2021年05月08日発行) P.47

田村 学 (おおさか往診クリニック理事長)

登録日: 2021-05-08

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  • 難聴という障害を有する患者は,在宅医療の現場においては思いのほか多い。しかしながら,生命に直結しないことと,救急対応をしなくてもとりあえず生活を維持できるために治療,処置が後回しにされる傾向にある。そのような障害のある高齢者にこそ,適切な対応を的確に行うことが信頼関係を築くためには重要である。本稿では,難聴の原因となる疾患の中で,在宅にて遭遇する頻度の高い,加齢性難聴,耳垢栓塞,外耳炎,中耳炎,めまい症について概説する。

    ▶状態の把握・アセスメント

    難聴は高齢者が中心となる在宅医療において最も多い訴えである。耳垢もなく中耳炎もないのに難聴を訴える場合,多くの症例は,加齢性難聴(感音性難聴,presbycusis)で根本的な治療法はない。問診で難聴の訴えがあったらまずはライト付き耳鏡を用いて耳垢栓塞,中耳炎,外耳炎の有無を確認することが必要である。

    ▶手技の実際

    ライト付き耳鏡は耳鼻咽喉科医でなくとも外耳道,鼓膜を容易に見ることができ,耳垢栓塞,中耳炎,外耳炎は診断しやすくなった。ライト付き耳鏡は,耳内に入れるだけでは鼓膜の状態は見えにくいので耳介を後上方へ引きながら検査するのがコツである。こうすることで生理的な外耳道の屈曲がなくなり鼓膜まで見えやすくなる1)

    残り1,794文字あります

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