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多職種で学び、地域で展開する整形内科診療[炉辺閑話]

No.5045 (2021年01月02日発行) P.100

遠藤健史 (雲南市立病院内科診療科部長)

登録日: 2021-01-05

最終更新日: 2020-12-28

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私は卒後12年目の内科系総合医で、自治医科大学卒業後、離島・中山間地のへき地に勤務してきました。患者(ほとんどが高齢者)と病院外でも出会う環境の中、地域で暮らし続けるために何が必要か考え続けてきました。そして、どの地域も高齢化が進み、慢性痛で困っている住民があまりにも多いと感じ、多職種でサポートするための活動を進めています。

このサポートの鍵として注目されるのが、 “整形内科non-surgical orthopedics”です。私は医師4年目に隠岐広域連合立隠岐島前病院に赴任し、この分野のパイオニアである白石吉彦先生から整形内科診療を学びました。
整形内科診療では、局所治療、生活サポートが、多職種で一連に実施されることが重要です。局所治療では、問診、身体診察、超音波診断装置(以下、エコー)を用いて発痛源とその悪化因子を評価します。内科医である私には不慣れであった筋・靱帯・骨などの診療を深く学ぶため、医師だけでなく、リハビリスタッフとともに学ぶ体制づくりをしています。学びの背景が異なる他職種との議論には、共通言語である解剖や身体診察の用語を学ぶことに加え、エコーによる可視化が役立っています。そして、エコーガイド下注射(例:ブロック、ハイドロリリース)で可能な限り正確な治療的診断を心がけます。患者と多職種が「痛めた場所・組織」に納得することで、その悪化因子まで含めたケアを円滑に進めることに繋がります。

局所注射実施のハードルを高く感じる内科医が整形内科を学びはじめる時には、診断学に基づく「問診」、そして糖尿病など慢性疾患の生活指導のノウハウとも共通した「医療面接」から始めるのはいかがでしょうか? この手法について弘前大学総合診療部の小林只先生監修の本誌特集「肩こり・腰痛・膝痛患者に対する整形内科的生活指導」(No.4987、2019年11月23日発行)で総合医5名により執筆させていただきました。
地域住民の生活サポートに直結する疼痛ケアをめざし、今後とも多職種で学び続けていきたいと考えています。

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