株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

突然の“超”頻拍停止に隠された謎を解け![“すきドリ” すき間ドリル! 心電図~ヒロへの挑戦状~(24)]

No.5017 (2020年06月20日発行) P.9

杉山裕章 (京都府立医科大学附属病院循環器内科)

登録日: 2020-06-19

最終更新日: 2020-06-17

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

   


77歳,男性。呼吸器系悪性腫瘍に対する放射線および化学療法のため通院中。診察前の血圧測定時に頻脈を認めたためオーダーされた12誘導心電図を示す(図1)。循環器内科にコンサルテーションが行われた。

「脈拍が200近い値でビックリしたよ。血圧もいつもよりずっと低くて100/66mmHgだって。そういえば何か今日は行きのバスでも胸がドキドキするなって感じてたんだよ。詳しくわからないけど,兄貴2人も不整脈でカテーテルとかいう治療受けたからオレも心配なんだ…。でも,ちょっと前にハッとラクになったんよ。もう不整脈止まってるでしょ。緊張しすぎて心なしかドキドキ感は残ってるけれど」

担当医が処置室で診察した際,動悸の訴えは軽減していた。再検された心電図を示す(図2)。来院時の頻拍は停止し,洞調律に服したと言えるか。

プレミアム会員向けコンテンツです(期間限定で無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top