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ナマステ!はじめてのネパール(その3)─旅はみちづれ[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(254)]

No.4962 (2019年06月01日発行) P.61

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2019-05-29

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今回は、登山専門の旅行会社のトレッキングツアーを利用した。参加者はツアーリーダーを含めて計13名。トレッキングというのは基本的に暇である。歩きながら、食事しながら、お茶を飲みながら、みんなであれやこれやといろんなお話をする。

いちばんの話題は、どの山がよかったか、につきる。平均年齢が60歳代半ば(←推定です)ということもあって、みなさん、よくそんなところへ、というような場所まで、本当に旅行歴がすごい。

だから、あそこへ行ってみたいんですけどと尋ねると、たいがいの山へは誰かが行ったことがある、ということになる。実際に行ったことがある人でないとわからない貴重な情報を得られるのがありがたい。

こういったツアーでは名簿が配られる。昔は、住所や年齢まで書いてあったのだが、最近は個人情報の関係で、名前と現住所の都道府県までしか記載されていない。

自己紹介をするとはいえ、職業については、技術系でとか、事務係でとか、なんとなくぼかし気味の話し方になる。明かして困るわけでもないし、親しくなってからきちんとお話することもある。しかし、過去に参加した登山ツアーでも同じような感じだったから、なんとなくこういうのが暗黙の了解事項なのだろうと思っている。

そんな状態だから、限られた情報で、どんな人かを想像することになる。1週間以上も共同生活をおくるので、おぼろげながらとはいえ、それぞれの人となりが次第にわかってくるのが面白い。

途中で、仲野さんは大学関係者ですか、と尋ねられて、少し驚いた。隠し立てするほどのことでもない。はい、そうですけど、どうしてわかったんですか、と聞いてみた。

定年後に大学院で「科目等履修生」をしていたという話をした時に、それが何であるかをよく理解しておられるみたいだったので、そうかと思いました、とのこと。なるほど、こうやっていろいろなことがバレていくのだよ、ワトソン君。

親切で愉快な人たちばかりで本当に楽しいトレッキングツアーだった。山から下りてアルコール解禁になった日は、開放感もあって、完全に仲良しの宴会状態で大騒ぎ。単純すぎると思われるかもせんけど、こんな時、山ってホンマにええなぁ、って素直に嬉しくなってしまうんですわ。

なかののつぶやき
「みんなで記念撮影@キャンジン・リ頂上(4770メートル)。好天の下、無事に全員が登れて最高でした」

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