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対談はおもしろい[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(246)]

No.4954 (2019年04月06日発行) P.59

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2019-04-03

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書店のイベントやネット記事など、いろいろな対談のお話が舞い込んでくる。中には、知る人ぞ知る「酒場ライター」バッキー井上さんとのお酒を巡る対談なんかもあったりするが、多くは医学関係だ。

消化器内科医・近藤慎太郎先生の『医者がマンガで教える 日本一まっとうながん検診の受け方、使い方』(日経BP社)を読んだ時、考え方が似てるなぁと思った。偶然、この本の編集者さんと知り合いだったこともあって、対談の依頼がきた。もちろん、喜んでお受けした。予想通り、えらく話が弾んだ。この本、オススメです!

鍼灸師・若林理砂さんとの対談依頼には、正直なところちょっと逡巡した。鍼灸の効果を認めるのはやぶさかでないが、経絡とか、その基礎理論がどうにも納得できない。

しかし、送られてきた若林さんの『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』(ミシマ社)を読んで、気が変わった。病気や健康に対する考え方やライフスタイルが、わたしとそっくりなのだ。

東洋医学と西洋医学、違ったことを学びながら、同じような結論に至ったことに興味がわいた。対談では、不躾な質問もいっぱいしたけれど、にこやかにフランクに答えてもらえて、とても勉強になった。

『胎児のはなし』は、産婦人科医で長崎大学病院・病院長の増﨑英明先生とノンフィクションライター・最相葉月さんの対談である。胎児を見ることが大好きな増﨑先生に、最相さんが質問を投げかけていく。

へぇ、そうやったんか、と感心しながら、お二人につられて、はははは、と笑いながら読み進めた。知らないことがいっぱいあったのがちょと恥ずかしかったけど。

なんと愉快な先生なんだと感心し、機会があればお目にかかりたいと思っていたら、出版社から対談の依頼があった。望むところだ、というより、感謝である。

この対談もむちゃくちゃ楽しかった。増﨑先生の「胎児フェチ」とまで思えるような胎児への愛情を感じることができた。なによりも「妊娠は楽しむべき」というメッセージが心に残った。

初対面の方との対談、お目にかかるまでは結構緊張する。でも、始まればいつも気分は最高だ。そんな対談いちばん楽しんでいるのは、聴衆や読者の方たちではなくて、間違いなくわたしであります。

なかののつぶやき

「『胎児のはなし』(ミシマ社)、寄藤文平さんのブックデザインも素敵です。近藤先生、若林さんとの対談はネットでも読めますので、興味のある人は検索してみてください」

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