在宅医療、救急医療の関係者でつくる「日本在宅救急研究会」(代表世話人:横田裕行日本医大院教授)が22日、「在宅医療は患者の急変に耐えられるか?」をテーマに、都内で第1回シンポジウムを開いた。全国の医療・介護従事者ら約300人が参加し、活発な議論が交わされた。
同研究会は、在宅医療と救急医療の従事者によって今年5月に設立。①在宅医療における急性増悪時の適切な対応、②在宅医療と救急医療の望ましい連携の形、③救急病院に紹介された在宅患者に対する治療の最適化─について検討、研究を行う。研究会の成果物として、非医療従事者が在宅患者の急変時に救急要請の要否を判定する目安として使える「緊急度判定マニュアル」や、在宅医療機関と救急医療機関の「協同診療の診療指針」などの作成を目指す。
同日のシンポで、救急医の立場から講演した石川秀樹氏(帝京大)は「在宅医療と救急医療は決して対立構造ではない」と強調。「在宅医療がどれだけ充実しても救急医療のニーズは消えない」とした上で、「介護施設職員の看取りや心肺蘇生に関する意識改革にも取り組む必要がある」と述べた。
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