発熱,頭痛を主訴に救急搬送された70歳の男性。来院時は意識障害と項部硬直の所見が見られた。急いで一通りの診察を終えた研修医Aくんは,病歴と診察所見をまとめ,細菌性髄膜炎を鑑別疾患に挙げて自分なりの初期評価を指導医B先生にプレゼンテーションした。
指導医B「そうだね。病歴聴取も診察もよくできているね。細菌性髄膜炎は一番に鑑別に挙がるから髄液検査をしましょう。A先生は髄液検査を自分でやったことはありますか?」
研修医A「いいえ,初めてです」
指導医B「じゃあ,実際の髄液検査を見たことはありますか?」
研修医A「は,はい。医学生の実習のときに2回ほど見たような…」
指導医B「用意するもの,検査の手順,合併症に何があるか,わかりますか?」
研修医A「ええと…。わからないです」
指導医B「そっか,残念。予習しておけばよかったね~。まず3回は見学して,次に必要なものを自分で用意ができて,手順と合併症をちゃんと言えるようになったら,今度は本番だからね。今日は手始めに検査に必要なものを一緒に用意してみましょうか」
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