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「かぜと言われたが、この薬を本当にすべて飲まないといけないか?」という主訴[プラタナス]

No.4853 (2017年04月29日発行) P.1

岸田直樹 (感染症コンサルタント)

登録日: 2017-04-28

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  • 私は感染症コンサルタントという肩書で活動しているが、総合診療医として診る一般内科外来が好きでたまらないため、今でもかぜの患者ばかり来るような一般内科外来を続けている。

    ある日、処方内容を記載した用紙(写真)を持参して40代後半の女性が受診してきた。なんだか少しイライラした口調でこの用紙を突き出してややつっかかってくるのだ。最初は何を目的に受診したのか?とわからなかったのだが、よく聞くと、「昨日、近くのクリニックを受診してかぜだと言われて薬を出されたが、かぜでこんなにたくさんの薬を本当に飲まないといけないか?」が主訴であったのだ。症状を聞くと、確かにかぜのようである。しかし、総合感冒薬に加え、NSAIDs、抗菌薬、鎮咳薬、去痰薬、胃薬があり、さらに咳が出るときのために最強の鎮咳薬が……。

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