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軽度認知障害(MCI)に対する運動の効果は?

No.5201 (2023年12月30日発行) P.48

山田 実 (筑波大学大学院リハビリテーション科学 介護予防研究室教授)

土井剛彦 (国立長寿医療研究センター研究所 老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部副部長)

登録日: 2023-12-27

最終更新日: 2023-12-22

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  • 軽度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)に対する運動の効果について,国立長寿医療研究センター研究所・土井剛彦先生に解説をお願いします。

    【質問者】山田 実 筑波大学大学院リハビリテーション科学 介護予防研究室教授


    【回答】

    【MCIに対し,運動によって認知機能低下を抑制できる可能性がある】

    高齢者の認知機能の低下抑制について,運動をはじめとした様々な介入方法が検討されてきました。認知機能低下リスクの低減または認知症のリスク低減に関するWHOのガイドラインでは,運動による身体活動促進だけでなく知的活動や社会活動の促進など様々な方法が提示され,その中でも運動は有効な方法のひとつとして取り上げられています1)

    MCIは,認知症ではなく日常生活は自立しているが認知機能低下を有する状態とされ,認知症のリスクが高い反面,認知機能を維持または向上させることができる状態ともされています2)。そのため,MCIを有する者は,認知機能低下のリスク削減や認知機能の維持,向上をめざした介入対象として注目を集めています。

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