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リウマチ熱[私の治療]

No.5048 (2021年01月23日発行) P.45

森 雅亮 (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科生涯免疫難病学講座教授)

登録日: 2021-01-25

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  • リウマチ熱は,A群β溶血性連鎖球菌(GAS)による咽頭炎の2~3週間後に続発する非化膿性炎症性疾患であり,GAS感染に対する炎症反応として位置づけられている。抗菌薬で発症予防可能な疾患である。炎症がみられる部位としては関節,心臓,皮膚,神経系が挙げられ,その結果,関節痛,発熱,胸痛や動悸,痙攣のような不随意運動,発疹,皮膚の小結節等の症状あるいは所見が重複し発症することがある。
    わが国においては,近年では稀な疾患とされているが,一部地域での原因株流行により増加が危惧されている。

    ▶診断のポイント

    本疾患の診断は,症状と検査結果を組み合わせたJonesの改定診断基準(2015)に基づいて行われる(表1)。具体的には,GAS先行感染の証明としては,ASO単回320IU/mL以上または2週間隔の抗体価4倍以上の増加が目安である。関節炎は大関節(膝,足,手,肘など)に好発し,関節炎部位は1~2日で移動する。輪状紅斑は本症に特徴的であるが短時間で消退してしまい,

    小舞踏病は,急性期に遅れて発症することが多い。
    本症はあらゆる年齢でも罹患する可能性があるが,5~15歳で最もよくみられるため,小児でみられる熱性疾患との鑑別が重要である(表2)。本症と同様にGAS咽頭炎後に発症する連鎖球菌感染後反応性関節炎(poststreptococcal reactive arthritis:PSRA)は,関節炎が長期間持続するが,心炎が生じるリスクは低いと考えられている。また,若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis:JIA),白血病,連鎖球菌以外の細菌・ウイルス感染でも関節炎がみられるため,鑑別を要することがある。 無害性心雑音,先天性心疾患,後天性心疾患も本疾患と誤診されることがある。

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