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小児のスポーツ障害〈小児の成長発育と骨端症〉(下)─個々の成長発育をイメージする[プライマリ・ケアの理論と実践(21)]

No.4968 (2019年07月13日発行) P.10

上村公介 (江戸川病院スポーツ医学科総合診療医)

登録日: 2019-07-12

最終更新日: 2019-07-10

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SUMMARY
小児のスポーツ障害が手術に至ることは稀である。非整形外科医としては患者さんにオーバーユースを避けさせるだけでなく,障害の発生要因となりうるものが存在しないか問診と診察を丁寧にとることが重要である。

KEYWORD
障害の発生要因
障害部位に起きた病名は結果にすぎず,障害が生じた原因を探り,その要因を取り除くように導くことが重要である。

上村公介(江戸川病院スポーツ医学科総合診療医)

PROFILE
水戸協同病院で総合診療を学び,現在は江戸川病院スポーツ医学科でスポーツ総合診療医をめざし,スポーツ内科と運動器超音波を使用し,スポーツ整形を学んでいる。南葛SCチームドクター。

POLICY・座右の銘
今を戦えないものに次や未来を語る資格はない

1 障害発症に関連する成長因子

前回紹介したスポーツ障害の発生要因の中から成長に関連する項目を解説する。小児のスポーツ障害の診療で疾患の好発年齢や患児の成長段階の位置づけをイメージすることは障害予防の観点から重要である。

第二次成長期は身長が急激に伸び,筋腱の発育が十分に追いつかないため,柔軟性の低下が生じる。さらに骨端軟骨が脆弱であるため,強い牽引力や圧迫力によって骨端症を生じる。また,晩熟な子は早熟な子に比して障害が生じやすい1)と言われている。早熟な子と晩熟な子が同じ強度で運動をすれば,晩熟な子に障害が生じやすいことは想像に容易いだろう。

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